- ■はじめに■
- T章 クイズはなぜ小学校英語で有効か
- 1 クイズは子どもの力を引き出す
- 2 クイズはインフォメーションギャップそのもの
- 3 クイズは一方通行に終わらない
- 4 クイズでの集中力はばつぐん
- 5 クイズはデモンストレーションがスムーズ
- 6 クイズでは繰り返しがおこる
- U章 小学校英語でクイズを生かすポイント
- 1 出題者はだれか
- 2 どこでクイズを使うか
- 3 クイズの作成
- 4 クイズの出し方,答え方の工夫
- 5 バランスよく配置する
- V章 代表的クイズの紹介・内容と実際
- §1 ジェスチャー・クイズ
- 1 このクイズのねらい
- 2 このクイズを生かす展開のポイント
- 3 指導の実際
- 3年生/Let’s be Animals!
- §2 シルエット・クイズ
- 1 このクイズのねらい
- 2 このクイズを生かす展開のポイント
- 3 指導の実際
- 3・4年生/I Have a Long Nose
- 5・6年生/I Have a Soccer Ball
- §3 はてなボックス
- 1 このクイズのねらい
- 2 このクイズを生かす展開のポイント
- 3 指導の実際
- 3・4年生/What’s in the Box?
- 5・6年生/What’s in the Small Box?
- §4 イエス・ノー・クイズ
- 1 このクイズのねらい
- 2 このクイズを生かす展開のポイント
- 3 指導の実際
- 全般(1)/Yes or No/True or False
- 全般(2)/Yes or No/True or False
- §5 クイズ・アイ スパイ(I Spy)
- 1 このクイズのねらい
- 2 このクイズを生かす展開のポイント
- 3 指導の実際
- 3・4年生/I Spy Something Blue!
- 5・6年生/I See Something Long!
- §6 ミッシング・クイズ
- 1 このクイズのねらい
- 2 このクイズを生かす展開のポイント
- 3 指導の実際
- 3・4年生/Do you Have a Pencil?
- §7 ウインドウ・クイズ
- 1 このクイズのねらい
- 2 このクイズを生かす展開のポイント
- 3 指導の実際
- 3・4年生/What Shape Do you like?
- 5・6年生/What’s your lmage of December?
- §8 連想クイズ
- 1 このクイズのねらい
- 2 このクイズを生かす展開のポイント
- 3 指導の実際
- 3・4年生/Where do you See Fish?
- §9 かくれんぼクイズ
- 1 このクイズのねらい
- 2 このクイズを生かす展開のポイント
- 3 指導の実際
- 3年生/Where is “2”?
- 4年生/Where is “C”?
- 5年生/まちがいをさがせ!
- 6年生/Where is a “Dog”?
- §10 私はだれでしょう
- 1 このクイズのねらい
- 2 このクイズを生かす展開のポイント
- 3 指導の実際
- 3・4年生/Who am I?
- 5・6年生/Who am I?
- §11 フォーヒント・クイズ
- 1 このクイズのねらい
- 2 このクイズを生かす展開のポイント
- 3 指導の実際
- 3・4年生/I Like Pizza the best!
- 5・6年生/I’m from China!
- §12 イングリッシュ・ベースボール
- 1 このクイズのねらい
- 2 このクイズを生かす展開のポイント
- 3 指導の実際
- 5・6年生/Play Ball!
- §13 フォー・コーナーズ・ゲーム
- 1 このクイズのねらい
- 2 このクイズを生かす展開のポイント
- 3 指導の実際
- 全般/What’s the Answer?
- §14 ズバリ当てましょう
- 1 このクイズのねらい
- 2 このクイズを生かす展開のポイント
- 3 指導の実際
- 5・6年生/Where is Manga from?
- 5・6年生/How much? から世界が見える
- 5・6年生/What’s This in English?
まえがき
英語活動に取り組んでいる小学校が急速に広がり,ほとんどの学校で時間数の多い少ないはあっても英語活動を行っている。また,中央教育審議会の議論からも,小学校における英語活動が近く必修化される気配が極めて高くなってきている。このような状況にあって,小学校の教師は,時間と労力とお金をかけて,子どもの英語に対する興味・関心を高めようと日夜英語活動の年間計画の構成や授業の効率的な構成を考え,教材・教具の開発に心を砕きながら,楽しい英語活動の推進に努力している。
これまで多くの小学校教師が,英語活動については年間活動計画や指導内容や指導方法について何もない状況から,非常に苦しい思いをしながらも,子どもが英語活動を楽しみに待っている姿や英語を使うことを喜ぶ笑顔に後押しされて,また,自分でも様々な活動を創造する過程を楽しみながら,小学校教師の持ち前の創造性を生かし,エネルギーを注ぎ込み,自分なりに授業を楽しくする努力を積み重ねてきた。この努力を積み上げていく過程で,創造性に富んだ様々なクイズやゲームやごっこ遊びなどを開発してきた。また,視聴覚機器を使い,様々な内容の視聴覚教材の活用にも新たな視点を求めて,これらを英語活動に最大限に活用する方法も考えてきた。
しかし,全国の小学校の教師が開発したこれらのアイディア溢れるクイズやゲームやごっこ遊びは,ややもすれば個人のレベルで留まって広がっていかないきらいがある。広がったとしても学校内であったり,せいぜいその学校近辺の研究会のグループ内であったりして,せっかくの教師の熱い思いが詰まった,努力の賜物であるこれらの宝物が全国の教師の共通の宝物にならない傾向が強い。そこで,せっかくのすばらしい英語活動のクイズやゲームや視聴覚教材の活用のアイディアを集めて,その内容や遊びの方法をできるだけ具体的に示すことによって,全国の教師が自由に,しかも,簡単にこれらを利用できるようにすることが,今後の英語活動を更に充実させる上から必要であろうと確信している。また,そうすることによって,英語活動に取り組む教師のアイディアを更に膨らませるとともに,英語活動に取り組んでいる教師が最初の一から作っていく手間とエネルギーを少しでも減らすことができればいいという思いから,『これでできる小学校英語必修時代の授業』シリーズを編集することにした。
本書は,シリーズの中の『「クイズ」の指導テキスト』であり,クイズについての基本的な考え方を「クイズはなぜ小学校英語で有効か」で説明し,また,クイズをどのように作成し,授業での提示の仕方のノウハウを「小学校英語でクイズを生かすポイント」で,小学校で実際に指導している立場から具体的に述べたものである。更に,これまで開発してきた様々な面白い,また,楽しいネーミングのクイズを具体的に紹介している。また,これらのクイズを最大限にいかすために,「このクイズのねらい」と「このクイズを生かす展開のポイント」について詳しく説明することによって,この「クイズ」の指導テキストを,言語材料を変えたり,学年を変えたりする際のヒントとして活用できるようにした。
本書を活用するに当たって,紹介されているクイズは,あくまでも執筆した筆者の実践例であり,実際に指導する教師が担当する子どもの実態に合わせて利用していただきたい。どのクイズも,言語材料を変えればどの学期でも利用でき,また,どの学年でも活用できるものである。また,ある特定の学年で紹介されているクイズでも言語材料を変えればどの学年でも利用できるものである。実際に指導している子どもの喜ぶ笑顔に合わせて,教師の創造性と工夫を振りかけながら授業を楽しく構成していただければ幸いである。
本書を編集するに際して,子どもたちと楽しく,また,忙しく日常生活を過ごしておられるアイディア溢れる執筆者に心からお礼を申し上げる次第である。また,本書の構想から校正まで,細かいところまで編集者の心意気を示してくださった安藤征宏氏にお礼を申し上げる次第である。
平成19年1月
鹿児島純心女子大学国際人間学部長・教授 /影浦 攻
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