わらべうたでいきいき保育
一年中うたって遊ぼう「いろはにこんぺいとう」

わらべうたでいきいき保育一年中うたって遊ぼう「いろはにこんぺいとう」

好評8刷

うたいやすく覚えやすいわらべうたの基本的な遊び方を紹介!

園の日常生活に取り入れられる季節や遊びのわらべうたや、行事・生活発表会などで使えるわらべうたを使ったシナリオを具体的に紹介。わらべうたを保育に取り入れたい先生には待望の内容です。わらべうたの魅力をたっぷり伝えながら、150曲以上を収録した充実の一冊。


紙版価格: 2,420円(税込)

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ISBN:
978-4-18-979713-5
ジャンル:
幼児教育
刊行:
8刷
対象:
幼・小
仕様:
B5判 132頁
状態:
品切れ中
出荷:
未定

もくじ

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はじめに
T 保育の中のわらべうた
〜「遊び」と「音楽」の同時体験となるように〜
(1) 子どもの遊びとわらべうた
(2) 現代っ子もわらべうたが大好き
(3) わらべうたの特徴
@ 遊戯性
A 文学性
B 音楽性
(4) わらべうたの成り立ち・伝わり方
(5) 楽譜から伝えるわらべうた
(6) 音楽としてのわらべうた
@ 遊ぶ楽しさとうたう喜び
A 大人の遊び体験と学習の必要性
B 想像力を働かせる“歌遊び”として
C 元の遊びを知る
(7) 「生きる力」を育てるわらべうた
U 園の生活12か月とわらべうた
〜雨の日晴れの日いつでも楽しく〜
◆1 季節とわらべうた
(1) 春のわらべうた
こけこっこー/ ちょうちょちょうちょ/ ふしゅふしゅカビラ/ ことしのぼたんは
(2) 夏のわらべうた
じょうりこじょうりこ/ よどのかわせの/ 盆ならさんよ
(3) 秋のわらべうた
いもにめがでて/ 亥のこのぼたもち/ つるつる(かぎんなれ)
(4) 冬のわらべうた
ろうそくのしんまき/ 正月じいさん/ 七草なずな
◆2 一年中遊べるわらべうた
(1) 季節を選ばない遊び歌
@ 輪遊び,じゃんけん遊び,鬼遊び
いろはにこんぺいと/ 人工衛星/ どうどうめぐり/ いち・に・さん(一二三)/ チョーパーチョーパー/ いちばちとまった/ こいこいこびきさん
A 指遊び
こどもとこどもと/ こどもとこどもが/ 赤ちゃん赤ちゃん
(2) 道具を使う遊び歌(おはじき・お手玉・手まり・縄とび)
@ おはじき歌
いっちょきちょほいよ/ おまわしおまわし/ いちじくにんじん
A お手玉歌
たんのりたんのり/ ひふみよ/ おひとつおひとつ/ おさらいおさらい
B 手まり歌
ポパイのすきな/ いちにとらん/ なかなかホイ/ ぺんときて/ ペンんとひきゃ ヒュー
C 縄とび歌
おおなみこなみ/ はなこさんおはいり/ くまさんくまさん
(3) 言葉とわらべうた
遊びのはじめ(よしてんか他)/ 人よせ歌(おにごっこするもの他)/ じゃんけん歌(じゃんじゃんじゃらすけ)/ 鬼きめ歌(だれにしようかな他)/ 遊びの中止(いっさんぱらりこ他)/ 別れの歌(さよなら奈良の他)/ ふざけ歌(あか弁天さん他)/ 地口歌(あらまあそうだか他)/ からかい歌(あんたちょっと他)/ 自然の歌(げんげの花の他)/ 聞きなし(ごろすけ奉公他)/ さかさ言葉(ごんげんの松に他)/ くさり言葉(いろはに金平糖)
◆3 乳児のわらべうた
(1) 遊ばせ遊び歌
ゆっさんゆっさん/ おさるのこしかけ/ おんまさんのおけいこ/ あんよはじょうず/ ここまでおいで/ ちょちちょちあわわ/ おつむてんてん/ ちょっちょっちょっ/ おてらのつねこさんが/ そうめんにゅうめん/ かれっこやえで
(2) 子守歌
ころころころころ/ ねんねやおろろわい/ ねんねんよねんねんよ/ ねんねんねえぼに/ ちにれちにれ
V 園の行事12か月とわらべうた
〜特別な日に元気いっぱい〜
◆1 年中行事とわらべうた
4月 入園式(つくしどこへいく/ ずくぼんじょ他)/ 5月 節供(ゆうらんらん/ こいのたきのぼり他)/ 7月 七夕(ささにたんざく/ たんじたんじ他)/ 9・10月 お月見(うさぎうさぎ/ お月さまえらいの他)/ 10月 運動会(とんびとんび/ ゆすらんかすらん他)/ 1月 お正月(うえから/ たこたこ他)/ 2月 節分(ふくはうち/ おにさのるすに他)/ 3月 お彼岸(ひいふの/ つぶつぶ他)/ 3月 卒園式(めでたいな/ さよなら/ あんころもち他)
◆2 生活発表会とわらべうた
(1) 日常生活の体験を舞台の上で
@ さんぽだいすき
A 動物園にいきました
B 言葉っておもしろい
(2) 大好きな絵本や昔話を舞台の上で
@ 大きなかぶ
A 足がじまんのむかでさん
B きつねとたぬきのばけくらべ
C ねずみのよめいり 〜このよでいちばんえらいのはだあれ
D じゅげむじゅげむ (古典落語より)
W 声を合わせてわらべうた
〜やさしい二声・重ね歌〜
1 ね・うし・とら・う
2 べごべご
3 夕やけ+雲はあっぱい
4 どんぐりころちゃん
5 でんでらりゅうば
6 かごめかごめ+いのこいのこ
7 とんぼとんぼ
8 もぐらどん+モグラモックリショ
9 さるのけつは+さるのこしかけ
10 こりゃどこの
11 おつきさまえらいの
12 おめえさんのこころと
13 泣こかい 飛ぼかい
14 てれれっぽ
15 竹の子1本おくれ+竹の子芽だした
16 よくかくれろ+ねずみねずみ
17 おっととった
18 雨まよ降い給んな
うたいだし索引
参考文献
おわりに

はじめに

 「三つ子の魂百まで」という諺がありますが,私は,幼い頃から身体を動かすこととうたうことが大好きな活発な少女でした。一番得意な学科は体育と音楽でした。

 戦後の日本が経済大復興を遂げていく昭和の真っ直中を,時代と共に生きてきました。ぴかぴかの民主主義,欧米の外来文化に目がくらむような憧れを抱き,文学も音楽も外国モノに傾倒していき,日本文化に対する関心はとても薄い私でした。大学卒業直後に,羽仁協子氏を初代所長とする「コダーイ芸術教育研究所」の,“音楽教育の最初にわらべうたを”という理念に出合い,ピアノやギターの先生達が集まる勉強会で,コダーイシステムや日本のわらべうたを一から学び始めました。

 20代で再会したわらべうたの素朴さとシンプルな美しさは衝撃的でした。外国の宗教曲や世俗曲などをどんなに歌い込んでも得られない,強烈な何かが私を魅了し突き動かしました。回り道をしてようやく“魂のふるさと”に辿り着くことができた私でしたが,自分が日本人なのに,一見単純な伝承のわらべうたを,あまりに稚拙でぎこちなくしか歌えないことに愕然としました。それから何とかして,心が伝わり,通い合う歌をうたえるようになりたいと願い,一つ一つの歌ときちんと向かい合い,一人一人の子どもたちの眼差しを,しっかり受け止める努力をしながら精進し,実践を積み重ねてきました。

 それ以来40年という歳月が流れ,三人の我が子は巣立ち,孫二人の“ばあば”にもなれましたが,今なお,いろいろな人々や子どもたちと一緒に手をつなぎ,わらべうたの大きな懐でうたい遊ぶことのできる幸せを,日々感謝して過ごしています。


 この本では,うたいやすく覚えやすい,できるだけ短めのわらべうたを選曲し,その基本的な遊び方を紹介させていただきました。いつどこでも,初めての人とでも手をつないで,その手の温もりを感じ合い,微笑みを交わしながら遊ぶことができるわらべうた。その遊びの輪が,たんぽぽの綿毛ように,空を飛んで広がっていってほしいと心から願います。

 本書の構成は次のようになっております。

◆T章 保育の中のわらべうた

 わらべうたの特質や成り立ち,伝わり方に始まり,保育現場で“音楽としてのわらべうた”をどう実践していくことができるかなどについて,私なりの理論を述べさせていただきました。

◆U章 園の生活12か月とわらべうた

 保育園や幼稚園で幼児が先生や友達と一緒にわらべうたをうたい遊ぶ楽しさを体験してもらうために,季節のわらべうたや一年中遊べるわらべうたを選曲しました。また,大人(先生や母親)が乳児と1対1でゆったりと遊ぶ,ふれあいを中心とする遊ばせ遊びや子守歌を数曲選びました。さらに幼児だけでなく,むしろ小学生に大いに遊んでもらいたい,“おはじき,お手玉,手まり,縄跳び”など道具を使う遊び歌も取り上げました。またわらべうたの言葉から日本語に対する愛着が深まり,子どもの自己表現が豊かになることを願って,言葉遊びも取り上げました。

◆V章 園の行事12か月とわらべうた

 園の年中行事,生活発表会など特別の日に,少しあらたまって演ずるわらべうたの取り入れ方を提案させていただきました。子どもたちの意欲を促し,楽しく表現できるよう保育者が援助し,晴れの日の行事に彩りを添えることができたらよいと思います。

◆W章 声を合わせてわらべうた

 大人の音楽的能力(聴感,声力)を高めるために編曲したやさしい二声と重ね歌の曲集です。4度音程の響きの心地よさを感じ,わらべうたの音楽としての楽しさ美しさを,体感していただきたいと願います。


 幼い子どもは,本能的と思われる自然さでわらべうたの懐に飛びこみ,夢中になって遊びます。わらべうたの歌から,目に見えない何かを感じとり何かを思い描きながら,無心にうたい遊びます。そんな子どもたちの生き生きとした姿を目にするとき,私たちは,わらべうたの伝承力のすごさと,揺るぎない生命力を感じないではいられません。


 この本が,もうすでにわらべうたを楽しみ実践されている保育園や幼稚園の現場の先生方や,子育てや高齢者支援に関わり,これから取り入れたいと思っておられる方々の参考になり,またそのほかの,わらべうたに関心を持っておられるどんな方々にとっても,子ども時代をなつかしく思い出し,ちょっと遊んでみようかなと思っていただくきっかけになれば,この上ない幸せに存じます。


  2009年6月   /たかぎ としこ

(楽譜省略)

著者紹介

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大学卒業直後に「コダーイ芸術教育研究所」の“音楽教育の最初にわらべうたを”という理念に出合い,コダーイシテムを学び始める。以来40年,名古屋,岡山,広島と転居しながら,さまざまな現場で幅広い層の人々とわらべうたの実践を積み重ねて今日に到る。また,毎年各地で行われる保育士や音楽の先生達のセミナーで,長年わらべうたの講師をつとめている。〈広島わらべうたセンター空色の家〉(1994年発足)の代表。定期的に「親子教室」や小学生の「詩音塾」,大人の勉強会やわらべうたの普及活動など行っている。

また,女声合唱ユニットを結成し,子守歌やわらべうたを中心とするコンサート活動も行っている。ハンガリー(セゲド)の国際合唱指揮セミナーに3回参加。ロズゴニ・エーヴァ女史,オルダシ・ペーテル氏に合唱と指揮法を師事する。愛知県立大学英文学科卒業。名古屋市出身。現在は東広島市西条町に在住。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      2015/4/16しるくちゃん
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