- 1巻 1号〜5号
- 国語教育の実践的課題/読解指導の本質/国語学習の系統化/教材研究の再検討/学力をつけること人間をつくること
- 2巻 6号〜10号
- 書く力を伸ばす指導/新しい文法学習/移行措置の問題点/発達段階に応じた読解指導/新しい授業形態
- 3巻 11号〜15号
- 助詞・助動詞の指導/共通語の新しい指導/学力の見かた考えかた/読解指導はこれでいいのか/国語への自覚と関心
- 4巻 16号〜20号
- 練習学習と学力向上/段落指導のつまずき/作文における語法指導/文部省国語指導書の批判/学習ノートのはたらき
- 5巻 21号〜25号
- 授業のつまずきと学力/説明文の読解指導/読解における主体性/音読と黙読の指導/効果的な発問のしかた
- 6巻 26号〜30号
- 学習成績のつけかた/思考力を伸ばす指導/国語教育の新しい理論/第二信号系の理論を中心に語彙をいかに定着させるか、語彙を豊かにするための理論と実践/B項の取扱いをどうすべきか
- 7巻 31号〜35号
- 芦田恵之助『読み方教授』全文と研究/予習・復習と授業の充実/読解力向上への提察―読解指導の改善のために―/作文・書写の練習学習/形式段落と意味段落―段落指導における両者の関係―
- 8巻 36号〜40号
- なぜ平板な授業になるか/授業の組織化をはかる/要点の読みとり方の指導/テストと練習のさせ方/指導案に問題はないか
- 9巻 41号〜45号
- 指導の重点を明確化させる/授業を充実させる板書技術/指導過程の反省と授業改造/聞き方話し方指導の問題点/詩教材の鑑賞と指導
- 10巻 46号〜50号
- とりたてて行う文法指導/読解における思考の重視/これからの国語教育研究/言語観によって授業は変わるか/国語のプログラム学習を検討する
- 11巻 51号〜55号
- 教師の教材研究と子どもの理解/言語教育の新しい展開/内言をたしかに育てる指導/読解指導の中での単語指導/読解指導過程の究明
- 12巻 56号〜60号
- 言語作品・その見方導き方 文学編/速読みの訓練と指導方法/構想指導につながる段落の指導/文学教育の独自機能を探る/研究授業の再認識
- 13巻 61号〜65号
- 主題を読みとる力をどう育てるか/国語教育と愛国心/一読主義読解は実用主義か/討議指導をどう進めるか/文学教材の解釈と授業展開
- 14巻 66号〜70号
- 短歌俳句教材の研究と授業過程/授業研究をどう進めるか/説明的文章の指導過程/読み方の授業過程分析/伝記教材の解釈と授業の展開
- 15巻 71号〜75号
- 話しコトバ教育の教材/読解の基本的学習構造とはなにか/読解指導法改善のための実践研究/国語の基礎力をどう考えるか/説明的文章の読解ではなにを指導するか
- 16巻 76号〜80号
- 国語教育この一年の成果と反省/国語教育の指導原理を探る/主題をつかむ力をどう育てるか/言語要素指導の計画をどう立てるか/形象の読みとりをめぐる共同研究
- 17巻 81号〜85号
- 読解指導と表現指導の関連/基本的事項の精選と指導/教材「最後の授業」をめぐる共同研究/読解指導における発問と助言/教材の構造分析をめぐる共同研究
- 18巻 86号〜90号
- 基本的指導過程は成立するか/説明文指導の導入で全文通読が必要か/国語教育をどう改造すべきか/作文評価の基準をどう考えるか/年度努力目標の設定に問題はないか
- 19巻 91号〜95号
- 教材研究の方法に問題はないか/文法指導の障害をどう克服するか/文学教育の原理と方法を探る/国語授業における思考訓練/国語教育の近代化と教育課程の改正
- 20巻 96号〜100号
- 読解の指導過程を規定するものはなにか/国語授業と道徳授業の比較研究/漢字指導をどう改善するか/国語科の本質と人格形成の条件/なぜ態度の指導が必要か
- 別巻 総索引
- 教材研究資料索引
- 執筆者索引
刊行の言葉
いま、ここに創刊号から100号までの『教育科学・国語教育』の復刻版を読者のご要望に応えておくる。
石井、飛田、野地の三先生のおすすめもあり、さらには本年末に400号を迎えることもあって、復刻版を作ることになった。
創刊時、私は28歳であった。その前年に、『現代教育科学』を創刊していた私は、専門とする国語教育の分野でも、実践理論誌を創刊したい意欲に燃えていた。しかし、国語教育は伝統教科とあって、学閥・派閥のしめつけは、保守・革新を問わず根強くあり、無名の編集者が自分流で編集をつづけるのは、困難とみられていた。
当時の故藤原政雄社長は、その点を心配されて、機関紙か編集委員会制かを採るよう安全な道をすすめた。血気盛りの私は、独立した職業としての「編集者」の主体性の確立を社長に逆提案したのであった。
@特集方式によって、絶えず新鮮な問題提起をする。A執筆者には、保守、革新を問わず、さらには有名、無名にとらわれず、実力主義を貫く、という編集方針は、創刊から今日まで一貫してきた。
創刊号に寄稿いただいた西尾実先生は、「教育科学は、専門学者の手によって育てられるばかりでなく、現場の実践者によって樹立されなくてはならない」と力説された。100号までの歩みは、その土台づくりであったといえる。
有能な執筆者と多くの読者に支えられてきた『教育科学・国語教育』は幸せであった。そしてよき同志(樋口雅子、間瀬季夫)にめぐりあえたことにも感謝して、復刻版刊行の言葉にかえたい。
編集長 /江部 満
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