- 序文にかえて 大阪樟蔭女子大学教授 /菅 正隆
- はじめに 大牟田市立明治小学校長 /安田 昌則
- Part 1 国際コミュニケーションを身につける英語活動と国際理解の授業
- 1 理論編
- 1 第1学年から第4学年までの英語活動・国際理解の授業とは
- >> どの時間を活用するのか
- >> どのような内容とするのか
- >> 外国語活動と総合的な学習の時間のコラボレーション
- >> カリキュラムをどう組み立てるのか
- >> 中学校英語にどのようにつなげるのか
- 2 国際コミュニケーションとは
- >> 国際コミュニケーションとは
- >> 英語活動とは
- >> 校内研修の進め方
- >> 新指導要領の趣旨を生かした各学年での取り組み
- >> 授業づくりのポイント
- 3 総合的な学習の時間に行う国際理解の授業とは
- 2 準備・環境づくり編
- 1 コミュニケーションタイム
- 2 子どもに響く環境づくり
- 3 交流活動(「英語でチャレンジ集会」など)
- Part 2 やってみたい!特色ある授業プラン21
- 1 学校裁量の時間に行う! 英語活動の授業略案
- 第1学年
- 年間活動計画・単元のねらい
- 単元1 「あいさつをしよう」
- 単元2 「すうじであそぼう」
- 単元3 「くらすの花をさかせよう」
- 単元4 「なにができるかな?」
- 単元5 「おうちのひとありがとう! フルーツケーキ大さくせん」
- 単元6 「どうぶつえんをつくろう」
- 第2学年
- 年間活動計画・単元のねらい
- 単元1 「テディベアをつくろう」
- 単元2 「自分のフルーツケーキをつくろう」
- 単元3 「ALTの先生に大牟田市どうぶつえんをしょうかいしよう」
- 単元4 「クリスマスツリーをかざろう」
- 単元5 「My beautiful butterfly(私の絵本づくり)」
- 単元6 「えいごまつりをしよう」
- 第3学年
- 年間活動計画・単元のねらい
- 単元1 「世界のあいさつ」
- 単元2 「クッキーをつくろう」
- 単元3 「お天気カレンダーをつくろう」
- 単元4 「ALTの先生にじこしょうかいをしよう」
- 第4学年
- 年間活動計画・単元のねらい
- 単元1 「ホームルームイングリッシュ」
- 単元2 「くだものや動物のスリーヒントクイズをしよう」
- 単元3 「ミニ運動会をしよう」
- 単元4 「世界の時こくを調べよう」
- 単元5 「1/2成人式をしよう」
- 2 総合的な学習の時間に行う! 国際理解の授業細案
- 第3学年
- 年間活動計画
- 単元1 「日本のきせつの行事を調べてALTの先生にしょうかいしよう!」
- 単元2 「ALTの先生に日本のいしょうを調べてしょうかいしよう!」
- 単元3 「世界のフルーツを調べてデザートをつくろう!」
- 第4学年 年間活動計画
- 単元1 「大牟田のよさをPRしよう!」
- 単元2 「アメリカの小学校に明治小学校をしょうかいしよう!(ビデオレターづくり)」
- 単元3 「世界のレストランを開こう!(ようこそ! 私のレストランへ!)」
- Column:いくつ,分かりますか?
- Part 3 授業で使える! 単語・表現リスト
- >> 第1学年 単語・表現*日本語訳*「英語ノート」への関連他
- >> 第2学年 単語・表現*日本語訳*「英語ノート」への関連他
- >> 第3学年 単語・表現*日本語訳*「英語ノート」への関連他
- >> 第4学年 単語・表現*日本語訳*「英語ノート」への関連他
- 研究同人
序文にかえて
大阪樟蔭女子大学教授 /菅 正隆
平成23年度からの小学校学習指導要領完全実施に向け,移行措置期間(平成21,22年度)に全国ほぼ全ての小学校で,「英語ノート」を活用した外国語活動(英語活動)が行われるようになった。実施時間数はまちまちではあるが,外国語活動の目標に照らして,第5,第6学年で様々な取り組みを見ることができる。しかし,「はじめての取り組みでなかなかうまくいかない」「カリキュラム通りに授業を組み立てられない」「『英語ノート』より,もっと難しい内容でも,子どもたちはついてくるかもしれない」「日々忙しくて,準備に十分な時間を使うことができない」など,多くの意見を聞くことがある。これは,実際に授業を行った先生方だからこそ言える言葉であろう。数年前,外国語活動が導入されることが決まった頃よく耳にした,「なぜ,英語なのか」「英語より国語が大切」「コミュニケーション能力の素地の意味が分からない」などの意見や質問とは大きく異なる。まさに,先生方の目先が,教室の子どもたちに向かってきた証拠である。そんな中,私に対する質問も大きく変わってきた。それは,小中連携の問題であり,評価の問題であり,そして,第1〜4学年の外国語活動実施学年以前の取り組みについてである。小中連携と評価については,すでに『成功する小学校英語シリーズ1』で,明治小学校のこれまでの取り組み等で紹介しているので,そちらをお読みいただければと思う。問題は,第1〜4学年の低,中学年での取り組みである。これに関しては,学習指導要領等で国の指針は示されてはいないが,多くの小学校で実施されている事実がある。また,総合的な学習の時間における国際理解に関する学習においても,諸説があり,混乱の呈をなしている。
そこで,本書では,第1〜4学年での取り組みをどう考えればよいか,もし,実施するのであれば,どのような点に注意を払って行えばよいか,どのように外国語活動との連携を図るべきか,などの理論的な面から,授業はどうあるべきか,取り扱うテーマはどうすればよいか,評価をどう考えればよいか,などの実践的な面までをも網羅した。これらも,シリーズ1と同様,明治小学校での長年の経験をもとに作成されたものである。ややもすれば,「周りの小学校が第1学年から実施しているから,本校でも行う」「保護者対応のために実施する」など,子どもたちのために実施するというより,周りの状況に対応するために導入が図られている場合がある。これは,非常に危険なことである。もし,うまくいかなかった場合,リスクは全て子どもたちに覆いかぶさることとなる。そうならないためにも,明治小学校の手作りで,しかも地域・保護者とも連携した英語活動や国際理解の授業は,多くの示唆に富んだ内容として映るであろう。今後の小学校における外国語活動を占う意味でも貴重な記録である。
本書を作成するにあたっては,安田昌則校長先生をはじめ,明治小学校教職員の皆様には,大変お世話になった。心よりお礼を申し上げたい。また,『1巻』同様,明治図書出版の木山麻衣子課長には,遅々と進まない原稿,校正にも,笑顔と幅広い心で対応していただき,頭が下がる思いでいる。このような方々にささえられ,本書ができあがったことを感謝している。
-
- 明治図書
- 初めて投稿します。本校は、外国語活動の本格実施を見据え、既に5,6年で年間35時間を実施しています。加えて、来年度から1〜4年でも英語活動を導入することが決まりました。しかし、どこからどのように組み立てていけばよいのか分からず、新刊のこの本を購入しました。ここには、カリキュラムの立て方から、考え方、そして、評価までもが載せられていて、非常に参考になりました。この年末年始には、この本を参考に、本校のカリキュラムと指導内容、そして評価について組み立てていこうと思いました。絶対にお得だと思います。2009/12/24ジンギスカン