- 著者インタビュー
- 外国語・英語
日臺先生:コーパスとは、LDOCE(2005)によると、書き言葉や話し言葉を大量に集め、言葉の研究に用いたものです。本書は、中学生を対象に授業で行ったskitやspeech、また、日記等の言語活動で行ったスクリプトを収集し、構築したコーパス(これを学習者コーパスと呼んでいます)を使って、英語の授業ですぐに使えるワークシートを提案しています。
太田先生:その単語がどのように使われるのかがわかります。一見普通のワークでも一味違います。ワークで問題を解きながら、単語の使い方に知らず知らずの間に親しむことができます。
日臺先生:本書では3種類のコーパスABCを使って問題を作成しました。コーパスAは生徒の表現できた英語をもとに作成した学習者コーパス、Bは生徒の表現できなかった英語をもとに作成した学習者コーパス、Cは教科書コーパス・英検コーパスです。
問題編のStep1とStep2は、コーパスAを中心に、コーパスCを加味しながら、Step3はコーパスBを中心に出題しています。解答・解説編の「コロケーション・マップ」でも、コーパスからの頻度情報をもとに語と語との結びつきのパターンをまとめています。
太田先生:日臺先生の話にもありました「コーパスからの情報」の部分です。表現力をつけるための情報が満載です。例えば、gameのページでは、gameがどのような動詞と一緒によく使われるのかがわかります。「ここを読むと単語が使えるようになるからお薦めだよ。」と薦めていただければと思います。
日臺先生:本書では、学習者コーパスを用いた具体的な教材作成についての提案をさせていただきました。本書をとおして、全国の多くの先生方と効果的な教材作成について意見交換できればありがたく存じます。
太田先生:コーパスからの情報を生かした本書を授業内外いろいろな場面で使っていただけばと思っています。生徒の単語力向上に役立つ一冊です。