- 著者インタビュー
- 外国語・英語
もともと英語で仲間と会話したり、コミュニケーションをとる楽しさが伝わったりする授業をつくりたいとは思っていましたが、どうやって行えばよいか解らず悩んでいました。そんな時、英語教育達人セミナーに参加し、ペアワークの楽しさや、バリエーションの多さに目から鱗が落ち、早速授業に取り入れました。最初は上手くいかないこともありましたが、多くの方からアドバイスを頂いたり、試行錯誤したりしながら、自分達がやりたかったけれど上手くできなかった授業スタイルを、形にしていきました。
ペアワークやグループワークは、一人では決して行えない活動ですし、一緒に行う仲間と力を合わせないと活動が成り立ちません。つまり、教室の中のすべての生徒が誰かの大切なパートナーということになり、自分の頑張りがパートナーには不可欠だという状況になります。ペアワークを中心に据えた授業は、生徒一人一人を大切にする授業ですので、すべての生徒の授業への参加姿勢を高めるのはもちろん、クラス全体が非常に明るくまとまりのあるものに変化します。
それぞれのペアワークの効果や活動場面が異なるので、おすすめと言われると、難しいですが…ウォーミングアップでは、「消しゴムトーク」や「疑問文定着ペアワーク」などが、繰り返し行える上に盛り上がりますので、クラスを一気に英語モードに切りかえることができ、おすすめです。音読活動では、ペアワークを取り入れ始めた頃から行っている「同時通訳読み」が、バリエーションも多くおすすめです。他の活動を組み合わせることで、音読を無理なく繰り返すことができます。
本書にも掲載しましたが、実際に私の授業を受けた生徒に以下のメッセージを書いてもらった時は、ペアワークを授業に取り入れてよかったと思いました。
・英語の授業ではペアで協力したり、競争したりできました。パートナーとケンカしたこともあったけどペアワークとか頑張れて楽しかったです。
・英語の授業を通して最初よりも仲間との信頼関係を築けたと思います。高校でも英語を使いこなせるように頑張ります。
本を執筆した私たち2人はごく普通の英語教師です。普通の教師だからこそ、日々生徒のことや、指導のことで頭を悩ませます。同じように少しでも授業をよくし、目の前の生徒たちが生き生きと活動する様子を見たいという熱意のある先生方に、私たちが教えていただいたアイディアをお伝えしたいと思って本書を執筆しました。私たち2人のお互いに支え合った「ペアワーク」の雰囲気が伝わり、この本を読んでくださった先生方との「グループワーク」に発展することを願っています。