
- 著者インタビュー
- 指導方法・授業研究
一言で言えば、「教師の仕事を、高い水準で実践する力」です。「優れた授業をする」「一人一人を大切にする学級経営」「保護者から信頼される」ということは当然のことです。それに加えて、自分の担当する校務分掌で学校運営に貢献することや自分なりの仕事術が確立しているといったこともプロ教師力です。職場の同僚も敬意を払うような人間性も含まれるでしょう。
教員生活を3つのステージに分けるなら、最初の十数年は教師としての基礎力をつける第1ステージです。本書では、学級経営や授業づくりの具体的な方法を示すだけではなく、第1ステージでそれらの力をつけるためにどのような仕事術を身に付けるべきか示しました。また、次の第2ステージで関わる学校運営参画の視点も入れました。教師のライフステージに応じた活用法を願っています。
自分の強みを生かした柱を決め、それを実践するためのシステムを作ることだと思います。私の場合は書くことが好きだったので、学級通信を日刊で発行しました。子どものよさを掲載するために、自然と一人一人を深く見るようになりました。「学級通信の日刊発行」というシステムが、私の教師力を伸ばす一つの手段となったのは確かです。
まずは「発問」「板書」「ノート指導」等の基礎基本を地道に身に付けることです。むろん簡単には上達しません。そこで、追究したい「ワンテーマ」を決め、一つの指導法をまずは深めます。自分の定番パターンができたら、別のテーマを追究します。研究授業や研究発表を「チャンス」と考え、積極的に受けることです。この繰り返しで授業力の財産は増えていきます。
自分が若い時から心掛けて来たのは「プラス・アルファ」の努力です。他の人の何倍も努力するのは大変ですが、「プラス・アルファ」だったら、誰でも可能です。二十数年間続けてきたその「プラス・アルファ」の積み重ねが本書です。若手の皆さんはもちろん、教師力をアップさせたい皆様にお読みいただきたいと思います。
