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「きれいなノートを書かせる」ことが目的ではないということです。目的は、「子どもの力を伸ばす」ということです。「子どもの力を伸ばす」ために、「きれいなノートを書かせる」のです。ところが、「きれいなノートを書かせる」こと自体が、目的になってしまっていることがよくあります。手段自体が目的化してしまっているんですよね。
「秋元康氏がAKB48をプロデュースしたように、教師もクラスの子どもたちのいいところをどんどんプロデュースしていきましょう。そして、プロデュースするための方法の一つにノートがありますよ・・・。」というような意味です。子どもたちが持っている力を最大限に発揮できるようにプロデュースするということは、教師の大切な仕事の一つだと考えています。
その子が書けない理由によって、教師のアプローチの仕方は変わってきます。書けない理由を私は、「気持ちの問題」「スキルの問題」「内容の問題」と分類してみました。「気持ちの問題」であれば、書くことに対する抵抗感をなくすために、写すことから始めます。そして、がんばった事実をほめまくります。まずは、その子が書けない理由を見つけることが大切です。
何のためにノートを書かせるのか、つまり、目的は何かを教師が意識して指導することが大切になってきます。たとえば、漢字のノートの場合、「漢字を覚える」ということが目的になります。そのためのポイントは「自分で○付けができる」です。当然、目的やポイントは教科によって変わってきます。他の教科については、本書をご覧ください(笑)。
あくまでも、ノートは、子どもを伸ばすための手段の1つに過ぎません。だから、本書には、ノートの書かせ方だけでなく、ノートで子どもと仲よくなったり、ノートで子どもの居場所をつくったりするような方法をいくつも紹介しています。ノートづくりと言うよりも、学級づくり・授業づくりのニュアンスが強いかもしれません。ちょっと変わったノート指導の本です。是非、ご覧ください。