著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
人間関係&学級づくりにもつながる!学び合う算数授業
横浜国立大学教授石田 淳一
2012/7/27 掲載
 今回は石田 淳一先生に、新刊『子どももクラスも変わる!「学び合い」のある算数授業』について伺いました。

石田 淳一いしだ じゅんいち

小田原市生まれ、京都大学教育学部卒、筑波大学大学院教育研究科修了、同教育学研究科退学後、愛知教育大学助教授、筑波大学講師を経て、現在横浜国立大学教育人間科学部教授。学術博士。

―子どもが学び合う算数授業とはどのようなものでしょうか。

 子どもたち自身が、友達とかかわりながら新しいことを学んだり、考えを交流して自分たちの考えを広げたり、深めたりする授業です。

―学び合いのある算数授業で子どもたちにはどんな力が身につきますか?

 友達とかかわりながら学ぶ際に、話し合うことが必要なので、伝える力や表現する力がつきます。また、自分や友達と友達の考えを比べながら聞く力や、より良い考えかどうか評価する力もつきます。自分たちで見通しの相談をして授業を進めようとするので、見通す力もついてきます。

―学び合う授業づくりでこれだけはおさえたいポイントを3つ教えてください。
  • グループ学習やグループ相談などの子どもが関わる場面をどの場面でつくるかを考える。
  • あたたかい人間関係をどの授業でも築いておく。
  • 普段から、話し合う力やかかわる力を鍛えていく。

 この3つは常に意識して授業づくりを行ってもらいたいと思います。

―本書には「かしこくなるための算数ノート」などの資料が紹介されていますが、子どもたちにこれらを提示することにはどのような効果がありますか?

 ノートを使う約束を子どもと共有することで、子どもたちは自分のノートづくりに安心して向かうことができます。良いノートの見本を示し、ノートを思考をまとめたり学びの足跡を残すものとして活用できるように、目標を持たせます。

―最後に日々の算数の授業づくりをしている全国の先生へメッセージをお願いします!

 毎日の算数の時間で、考える楽しさ、表現する楽しさ、友達とともに学び合う楽しさを子どもたちが味わえるように、1時間1時間の授業を大切にして、子どもたちとつくり上げていってください。

(構成:木山)

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