著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
今すぐはじめちゃおう!クラス会議
滋賀県公立小学校教諭森重 裕二
2013/3/5 掲載
今回は森重裕二先生、m馬淑夫先生に、新刊『はじめちゃおう!クラス会議 クラスが変わり、子どもが変わる。』について伺いました。

森重 裕二もりしげ ゆうじ

京都教育大学教育学部卒業後、3年間のヒッチハイカー&カヤッカー生活を経て、現在は滋賀県公立小学校教諭。月に1回の勉強会(RHODURUS CAFE)を開店し、地域の仲間とともに「クラス会議」を中心に教育カウンセリング等について日々修行中。
連絡先:rhodurus@dancing-monkey.net
RHODURUS CAFE
子どもたちにライジャケを!

m馬 淑夫たじま としお

皇學館大学文学部教育学科卒業。現在三重県公立小学校教諭。勉強会RHODURUS CAFE立ち上げ当初からのメンバーで、同志とともに研究を進めている。アドラー心理学や協同学習法に特に関心をもち修行中。共著に『ちょっと先輩が教える“うまくいく”仕事のコツ』(教育開発研究所)などがある。

―本書は、2010年に発刊された『クラス会議で学級は変わる!』を、さらにパワーアップさせた内容になっています。まずは、あらためて「クラス会議」がどのような活動なのかと、その魅力について教えてください。

森重先生:毎日毎日同じ活動を続ける「クラス会議」は、そのシンプルな活動の中に学級経営のエッセンスがいっぱいのステキな方法です。ただ、クラス会議には派手さはありません。すぐに成果が出ないかもしれないですが、続けていれば子どもたちが変わり、クラスが変わっていくことを必ず実感できるはずです。本書を読んで、ぜひはじめちゃってください!

―第2章では、学年別に「クラス会議」を導入するときのコツが、詳しく紹介されています。子どもにとっても、教師自身にとっても、無理なく「クラス会議」を導入するには、どんなことがポイントでしょうか?

森重先生:はじめから結果を求めすぎないことだと思います。シンプルな「クラス会議」を毎日続けることで、だんだんと変化が感じられるようになります。焦らないで、絶対うまくいくと信じて続けてください。本書では、これまで仲間と「クラス会議」を続けてきて共有してきた、取り組みのコツやポイントを紹介しています。「クラス会議」をはじめたけれどうまくいかない!ということがあったら、ぜひ著者に連絡してください。相談に乗ります。

―第3章では、「クラス会議」の根底に流れる考え方が、クラスのトラブル対応の事例と関連付けながら紹介されています。「クラス会議」とトラブル対応は、どういう関係がありますか?

m馬先生:クラスでのトラブルやもめごとは、子どもたちが学ぶ格好の素材となります。子どもたち自身でトラブルやもめごとをどうやって解決するか、「クラス会議」で出された、さまざまな選択肢(アイデア)の中から実践してみることを通して、パワーアップしていってほしい…と考えています。まずは「クラス会議」が最も効果的で、最も安全に解決を学ぶ場所だと、子どもたちが感じられるように毎日がんばっています。

―「クラス会議」は、子どもが中心となって運営していきます。ただ、つい介入をしたくなる…ということもあると思います。介入すべき場面、介入しない方がいい場面などはあるのでしょうか。

m馬先生:「クラス会議」は子どもたちが中心となって運営していくのですが、いきなり、子どもたちだけで行うのは難しいものです。子どもたちがスキルを身に付けて、安全に運営していけるようになるまでは、教師からのサポートや介入が必要だと思います。まずは、安全で安心した場所になるようにすることが教師の大切な役割の1つだと思います。

―最後に、本書を読んで「『クラス会議』をはじめちゃおう!」と思われている先生方に、一言メッセージをお願いします。

森重先生:「クラス会議」は「すごい!」です。迷わないで、はじめちゃってください!続けていくと必ず子どもたちが変わり、クラスが変わっていくことを実感できるはずです。できたら、近くのお仲間と一緒にはじめることをオススメします。もしも、うまくいかない…とか、困った…ということがあったら、著者に連絡いただければ必ず相談に乗りますので、一緒に「クラス会議」やっちゃいましょう!「クラス会議」は、ホントにすごいですよ。

(構成:茅野)
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