- 著者インタビュー
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色々なセミナーで出会う若い先生たちだけではなく、近隣の学校のベテランの先生たちからも、自分自身の授業の組み立て方や流れに悩んでいるということをよく耳にします。そこで、私自身も長い間考え、多くの生徒たちが力をつけてきたことを本書で紹介することが、各学校で子どもたちに適する授業の組み立てを考えてもらうためのきっかけになればと思いました。
ベースとなるのは、授業中の規律正しさです。多少のピリッとした雰囲気をつくることができなければ、授業をどのように組み立てても上手くいきません。ですから、最初の1週間は厳しめに授業中の約束を守らせます。そして、これがきちんとできた上で、目の前の生徒たちの様子(レベル・学級の雰囲気)を把握し、教師の理想とする、活発に活動し、集中できるような組み立て方を考えます。注意して欲しいことは、いつもガミガミ怒っている先生ではなく、明るく朗らかに、よいことはほめてあげて、でも、ダメなときはダメとピシッと言える先生です。それが、生徒たちとの信頼関係の構築につながります。
本書に掲載している9種類のプリントのパソコンデータのファイルはサポートページからダウンロードできます。これは、生徒たちが英語力を高めるために効果が高かったものを読者の方に学校の実態に合わせて変更して使っていただくためのものです。教科書が違うと文法事項などの配列も違いますが、パソコンデータなら簡単に直すことができます。
例えば、UPUP Grammar & Expressions という中学校全学年分の文法事項とそれを使った基本文を掲載してありますが、先生方によっては、使用する例文や英単語を変えたいこともあると思います。ゼロから作り始めると大変ですが、データがあればそれを直して作成すると、短時間でできます。各学校や学級の実態・状況に合わせてお使いください。
デジタルのよいところは、ひとつの基本となるものを作ると、それをコピーして文字を修正するだけで、すぐに自分の使いたいものを作ることができることです。アニメーションや自動実行の設定が苦手な先生もいると思いますが、パワーポイントで動きのある画面を作るような時は、私のホームページから無料でデータをダウンロードできますのでご利用ください。
日本の英語教育は、明治維新のような大きな変革をしようとしています。それも、急速に! しかし、どんな時も「どのような英語力を生徒たちにつけてあげたいのか?」「英語の授業を通してどんな生徒になって欲しいのか!」をしっかりと見極めて、中心がぶれない授業を作っていきましょう。「活動あって、学びなし」そんな授業では子どもたちがかわいそうです。どんな活動にも目的があり、つけたい力がある、そのためにはどんな活動をするのがよいのか? その活動が一番効果的なのはどのような順番で授業を組み立てるのがよいのか、十分吟味していきましょう。これからの日本の英語教育が楽しみです。