「感動」です。組体操には、関わっているものすべてを「感動」に包み込む力を持っています。そして、その「感動」は、深い信頼関係によりもたらされています。
大きなピラミッドにおいて、最も大きな負担のかかる子どもたちは、外からはその姿を見ることはできません。それでも、その子どもたちは、歯を食いしばりピラミッドの完成を願っています。そんな彼、彼女らを信頼しているからこそ、最後の1人は、勇気を出してピラミッドの頂上で両手を広げることができるのです。もちろん最初からそんな信頼関係が存在しているわけではありません。何度も失敗を重ねながら、何度も練習を積んでいくからこそ、その信頼がうまれていくのです。保護者たちも、子どもたちのその努力を知っているからこそ、感動してくれるのです。そして、私たち教員も、その過程を知っているからこそ、ピラミッドが完成したとき目に涙を浮かべるのです。
そんな「感動」こそが組体操の魅力であると思います。
人数ごとに、なるべく多くの技を紹介させていただきました。そして、一連の完成形をご提示するというよりも、それらの技を組み合わせて、いかにして組体操を創りあげていくのかというところに重きをおき、その過程や指導面のことも詳しく掲載しています。それぞれの学校により実情はさまざまです。子どもたちの一番そばにいる先生方が、その実情に応じて、独自の組体操を創りあげてくださることを願っています。
まずは、安全面の確保をきっちりおこなうことです。そして、保護者の方に、安心して子どもたちを任せていただける信頼関係を築くことではないでしょうか。同時に、子どもたち自身が、組体操の喜び、やりがいを感じ、前向きに練習に取り組める雰囲気、環境をつくることだと思います。どんな言葉よりも、子どもの頑張る姿こそが、保護者の方々のご理解を得ることにもつながっていくと信じています。
毎年、先生方が組体操の構想を練り始める夏休み入ってすぐの頃に研修会をおこなっています。組体操を創りあげていく上での理論的な説明と実技の研修会をおこなっています。また毎年、私たち関西体育授業研究会のメンバーが考えた組体操をお持ち帰りいただき、各校での参考にしていただいています。500名を超える先生方が集い、熱い夏の恒例の研修会になってきました。今年度(平成26年度)は、7月22日に大阪教育大学附属池田小学校にて開催予定です。
※詳細は決まり次第、大阪教育大学附属池田小学校のホームページでご案内します。
組体操を通じて、子どもたち、保護者の方々、同僚と「感動」を分かち合いましょう。この本が、全国の子どもたち、保護者、先生方に大きな感動をもたらす一助となることを願っています!
ですが組体操が他のスポーツと根本的に違うところは、個人の意思に関わらず、否応なしに危険に巻き込まれるというところです。
仮にやりがいがあるなら、なおさら無理をして、重大事故に繋がる危険性を感じます。
なお、私自身は組体操で感動した経験などありませんし、危険に見合った教育的効果があるとは思いません。
大人になった今でも、組体操など、大人の自己満足に過ぎないと考えています。
私の勤務校の近くの小学校では、保護者からのニーズもあり、組み体操が大人の自己満足にすぎないとは思いません。
「保護者からのニーズに応えて」と語る者がいますが、「安全神話」に浸りきった呑気そのものの保護者の目の前で我が子が落下もしくは落下してきた児童生徒と衝突して死亡、といった痛ましい大事故が起こる可能性は否定できません。「起こる確率が僅かにでもあれば必ず起こる」で知られる「マーフィーの法則」に照らし合わせれば、そのような大事故は必ず起こると言えます。
普段の教師は「大人が手本を示すことが必要」と言っています。
組体操も児童生徒にやらせる前に教職員が総出で演技して手本を見せるべきです。
大人が手本を示せないような危険な行為を嫌がる児童生徒の意見を無視して強制的にやらせるなんて卑怯です。教育ではなくて、それは教師による児童虐待です。
高さ4mから落下してくる児童を地上の教師が安全に受け止めることなんて可能でしょうか?
「可能です」と言いたいのであれば、30キロのコメが入ったコメ袋を急な階段の最上部から落としてみて、下できちんと受け止めることができるかどうか実験してみてください。
相撲取りならまだしも、並の体でしかない教師が受け止めることができるとは思えませんが。
日本はM5・震度4程度の直下型地震が頻繁に起こる地震の活動期に入っています。
この程度の小規模の地震ならば通常は大ケガする人は居ないですが、演技中に起きたらバランスが崩れて崩落する危険性があります。
「演技中にそんな大きな地震は起きないよ」などとタカをくくって想定から外してしまうのは、「絶対に倒れない」と豪語していたのに阪神大震災で見事に倒れた手抜き工事された高速道路や、「電源喪失など起こりえない」と言いながら東日本大震災の大津波で全電源喪失→メルトダウン→爆発に至った無策の東京電力福島第一原発事故と同じで無責任です。
権力者の威厳を示すためにイタズラに高さばかりを求めて建設されて大地震で倒れた「バベルの塔」を思わせる高段組体操児童生徒ピラミッドは廃止すべきです。
「一生懸命に取り組むこと」 「仲間を信頼すること」 の二つは、確かに必要だと思います。
が、わざわざ危険な組体操をやらなくては身につかないものだとは思いません。30人31脚でも、大縄跳びでもその目標は達成できます。
さらにもうひとつの「苦しさや辛さを乗り越えること」 というのは、本当に教育に必要なのでしょうか。
困難な状況に我慢できる「ブラック企業適応能力」よりむしろ、 困難な状況を自分たちの力で改善していける力を身につけるべきではないでしょうか。
学校の仕事は、「子どもを育てること」です。
世間一般の誤った通念として、「体育の先生は頭が悪い」、「脳みそ筋肉」、「筋肉バカ」等の極めて失礼なものが存在します。それらは払拭されるべきだと思います。しかし、どう考えてもこの組み体操に対する考え方は、上記の誤った通念が、あやまりではなく正しい認識であるという意見を強化するように思えてなりません。極めて残念です。
この記事の方は関西のリーダー的存在のようですが、安全管理において、関東ではこの方々と全く正反対の方法が推奨されているようです。
推進したい方々の中でも、安全管理の方法が確立していない、何よりの証拠です。
>危険は、教員全員でしっかり児童の安全を見守って行えば大丈夫ではないでしょうか。
などと、お気楽な書き込みがあって驚きですが、安全確保の方法論すら統一できない教員に、危険な体操の指導は無理というものです。
みかんさんはもういらっしゃらないでしょうが、ここを見に来るのは推進派の方が多そうですから、そのあたりにコメント頂きたいですね。
>私は中学校の教員ですが、小学校の運動会を見に行って組み体操はいつも感動します
>全員ピラミッドが成功した時には保護者の方の多くが涙ぐんでいて
>私の勤務校の近くの小学校では、保護者からのニーズもあり
これこそ、まさに大人の自己満足です。
学校行事は、子供の教育のためのものであり、保護者や教員の感動、ニーズのためのものではありません。
そもそもコメントの中で「自分は感動した」と仰っているのは、みかんさんお1人のようですが?