- 著者インタビュー
- 道徳
授業が活性化するからです。
主人公の「気持ち」を問うパターンの授業も大きな意味がありますが、いつもそればかりだと、ワンパターンになってしまいます。マンネリ化してしまいます。
授業がイキイキする。子どもたちが乗ってくる。価値の大切さを活動を通して、実感的に学習できます。
小学校の先生方は、まじめな方が多いので、思い切った授業ができにくくなるところもあります。気持ちを吹っ切って、本気の自己開示による、気合の入ったデモンストレーション(お手本)をノリノリで行いましょう。
そうですね。「読み物資料の内容」と「エクササイズの内容」がずれているピンぼけの授業がすごく多いですね。
ポイントは、授業の「ねらい」を明確に意識することです。読み物資料も、エクササイズも、「ねらい」を達成するためにあるのです。その時間全体で、その「ねらい」を達成するにはどうしたらいいか。この意識が高いと、エクササイズと資料のつながりはとても大切であることがわかると思います。
エクササイズと資料のつながりが悪いと子どもの意識が切れてしまいます。子どもの意識が途中で切れてしまう授業がうまくいくはずがありません。絶えず「その授業のねらい」を意識することです。
エンカウンターに限らず、うまくいく道徳授業に共通するのは、「ねらい」への意識が高いことです。
さまざまな多様な方法を「ねらい」の達成のために柔軟に行っていくような授業が求められるでしょう。
私は「道徳的実践力」という言葉の実質的な定義を変えなくてはならないと思っています。「実践の基礎になる力」ではなく、「実践できる力」が「実践力」です。日本語としてまともに考えれば、そう考えるのが自然です。
そして「実践できる力」を育てるためには「技能」の習得にもつながる道徳授業が必要になります。また、さまざまな異なる考えを、安心できる雰囲気の中で自由に発言できることが大切です。そこで有効になるのが、シェアリング(話しあいではなく、聴きあい)という考え方です。
教科化の中で、道徳でも「ほんとうに力が育っているのか」が問われるようになります。そのニーズに応えるための、有効な方法の一つが「エンカウターで道徳」です。あくまでも「多様な方法の一つ」ですが。
ぜひ、本書をお読みになり、「ほんもののエンカウター」で道徳を行う力を身に付けてください。学年単位、学校単位で取り組まれると、さらにいいと思います。
「エンカウターの道徳なら、○○先生に」と言われる存在になってください!