
- 著者インタビュー
- 教職課程・教員研修
まず、以前から言われていることですが、初任者を現場から離して研修させるという点が問題です。初任者の96パーセントは入職すぐに学級担任を任せられます。それでなくても、不慣れな担任業務。それなのに勤務校にいない。これではうまく行くわけがありません。あわせて、必要感のある研修内容になっていない。せっかく「現場」を空けてくるのに、多くの場合「あすの学級経営」「あすの授業」に直結しない内容になっているのです。
第一に、初任者に関わる教員すべてに読んでいただきたいです。初任者指導担当はもちろん、同僚に初任者がいるという教員。あわせて、初任者や若手の教員にも、読んでいただきたいです。3章は 、初任者に直接読んでいただくページと、その解説がセットとなっています。「なにを学ぶか」「どう学ぶか」「なぜそれを学ぶか」「どう発展させるか」のすべてが、イッキに手に入る本です。
鉄則1「初期指導を手厚くしよう」
ベテラン教師でも学級を壊す時代です。4月1日から子供と出会うまでの期間の指導は、なににもまして重要です。指導者はこの時期に自分が知っている多くを初任者に指導しましょう。
鉄則2「実践を省察する癖をつけさせよう」
「うまくいった」と思う実践にも課題は潜み、「うまくいかなった」と思う実践にも光はあるもの。感情的に落ち込むことを防ぐためにも、自分をメタ認知するための省察の方法と習慣を身につけさせましょう。
鉄則3「子供との関係を保つポイントを指導しよう」
「縦糸×教師のタイプ+横糸×教師タイプ→指導の効果」ということを踏まえて自分のタイプにあった指導ができるよう助言しましょう。
野口芳宏先生が提唱された、「発」「材」「析」「束」の4パーツで書く作文書式です。 この論理作文は、堅固なフォーマットですので、当初は書き方を身につけることが難しくはあります。しかし、自己の実践を客観化し、省察するにはたいへん適した書き方です。これを月に2本程度継続して書き続けることによって、初任者は「自分で考え、改善し続ける」力を身につけることができます。
「若手教師の現実」は、けっして甘くはありません。「辞めようかなあ」と思うことも、珍しいことではないかもしれません。実際、初任時に教師を辞めてしまう人もいます。しかし、どんなに苦しくてもあなたはなにか意味があって教師になったはずです。あなたが持っている使命感をもう一度呼び覚まし、子供にとって価値ある教師になるための契機となる本だと自信をもってオススメします。
