- 著者インタビュー
- 授業全般
本当は仕事の仕方を書こうと思っていたんです。学級ときて次は授業という流れはよくあるパターンなので、仕事の仕方を書こうと…。でも、多くの若い先生に「次は授業を!」と言われました。そういえば、初任時代、授業で苦しんで苦しんで夏休みを迎えたことを思い出しました。そこで、『よし、初任時代の僕が「読みたい」と思うような本を書こう』と思って書きました。学級が安定するにはどうしても授業は外せませんから。ただ、授業づくりの入門書を書くのはまだ経験が浅い私にとってはとても苦しい仕事になりました。
前述したように、ゼロから授業を学ぶ本を書くことはすっっっごく大変なことだと思っています。一流の人しか書けません。しかし、私は一流ではなく、いつも授業で困っています。そのため、どうしようかと考えました。
そこで、新しく考えて書こうと…。それは、イチから、いや、ゼロから授業というものはどういうものかを見つめ直してみよう、若い先生と一緒になって考えて、私自身、初任者の気持ちになってゼロから学んで書いていこうと思ったのです。書いている本人が「ゼロから学ぶ」という意義を大切にしました。
私は、今、子ども達が多様になり、従来の教え方を磨くだけでは不十分であるという仮定にたって実践に取り組んでいます。そのうえで、従来の教え方、または学び方の技術がある程度不十分でも対応できるようにするには、学習する組織=学級経営の考え方と具体的な指導を行うことが必要だと考え、若い先生向けの学級づくりの本を書いてきました。それが、第1弾ロケットです。
しかし、それだけではうまくいきません。やはり、授業なんですよね。子ども達の学びを広め深めるために、学び方の多様性を授業でいかに実現できるかが第2弾ロケットだと言えます。「授業のイメージを描く」ワークを行うことで、学習の成立と成果を果たすための授業の位置づけを理解し、そのための多様な授業デザインとリフレクション(省察)を一緒に学びたいと思い、入れました。そうすることで、より広い視点で授業を考えられると思っています。
「場に応じて」だと思います。思想や哲学も大切ですが、柔軟さも同時に大切です。型のために授業をするのではなく、子ども達のために授業の型を使うのです。そのことを忘れてはいけません。
楽しみましょう。
大切なことは先生も子ども達もいきいきと学ぶことです。
私自身「ぐったり」することはたくさんあります。でも、前向きに前向きにと言っています。
ぜひ、一緒に楽しく学んでいきましょう。
- 2014年7月20日 第5回クラス・マネジメント研究会―夏休みに学ぶ授業づくりの極意
http://kokucheese.com/event/index/161860/