柔軟な発想で道徳授業を行おう!
2014/9/18 掲載
- 著者インタビュー
- 道徳
今回は佐藤幸司先生に、新刊『スペシャリスト直伝! 小学校道徳授業成功の極意』について伺いました。
―本書では、7章にわたって、道徳授業づくりの様々な極意が収録されています。佐藤先生が、道徳授業づくりで特に大切にされていることを教えてください。
型にとらわれないことです。道徳授業は、教科ではない(なかった)のですから、本来は、一番自由度があったはずなのです。まず、「道徳授業は、こういう型でなければならない」という窮屈な考えから、脱しなければなりません。
―第2章「子供が夢中になる教材開発8の極意」で、教材開発の方法が紹介されていますが、佐藤先生はオリジナルの自作教材を非常に多くつくられていますね。教材開発をするときのコツや注意点を教えてください。
教材開発は、教師の思いからスタートします。「こんな授業をしてみたい」「こんな子供たちに育てたい」という思いをもっていると、授業で使えるネタ(素材)が見つかるようになります。素材が見つかったら、それを資料・教材へと加工していきます。それが、教材開発の手順になります。
―本書には、様々な授業実践の一端も紹介されています。スペシャリストである佐藤先生が、「特におススメ!」という実践を教えてください。
難しい質問ですね。自分がつくった授業(教材)は、皆“我が子”なのです。すべての授業に愛着があります。授業の手ごたえをすぐに実感できる実践として、「シャンプーボトルのきざみ」の授業があります(2章第8項)。〈道徳授業観〉が変わるはずです。
―ところで、道徳の教科化が話題になっています。具体的には、これからどのような道徳授業をつくっていけばよいとお考えですか?
「学校現場には、道徳に熱心な教師もいるが、そうでない教師もいる。だから、道徳を教科にして教科書も配付して、すべての教室で授業をきちんと実施してもらおう」これが、教科化が進められている素朴な理由です。だから、これまで道徳に熱心に取り組んできた教師は、何も不安に思わずにこれまで通り授業を行えばいいのです。
「そうでない教師」は、これを機会の道徳授業にしっかり取り組んでみましょう。
―本書を読んで「道徳授業に取り組もう!」という読者の方にメッセージをお願いします。
道徳授業ができるのは、私たち教師だけなのです。教師の仕事に誇りをもち、教師も楽しみながら道徳授業を実践していきましょう。
(構成:茅野)
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