- 著者インタビュー
- 学級経営
保護者との対応に日々、悩む先生方がたくさんいらっしゃいます。保護者対応の失敗から職場を去った先生も、よく耳にします。また、保護者対応をどうしたらいいのかという声は、各地のセミナーで必ず尋ねられる課題でもあります。うまくいっているように見える先生の保護者対応は、なかなか目には見えません。どういうところに気をつけて保護者に接していけばよいのか、さまざまな先生方の「智恵」を少し公開して頂きたいと考えました。
いくつも方法があります。学校により、地域により、学年により、その方法はさまざまでしょう。基本は、情報開示です。学校が保護者に隠し事をして、関係がうまくいくはずがありません。担任が個人情報は別として、学級でのことを保護者に正しく公開しないで、信頼を得られるはずがありません。この本では、その具体的な公開方法についていくつも書かれています。
親も「モンスターペアレンツだと思われませんか?」と、学校に何か問い合わせるときに悩みます。一部の方を除いて、保護者は決して学校を敵対視しているわけではないということですね。
多くの先生方も書いておられますが、先手必勝です。わが子や他者を通してトラブルの情報が耳に入る前に、担任から伝えていくことが大切です。後手に回ったときに、話がややこしくなることは、多いものです。
保護者とのことで苦しむことは、どんな立派な先生でも経験してきています。今回の執筆陣も、砂を噛むような思いを繰り返して、対応の仕方を工夫してきたのです。それでも、一度トラブった保護者と一生を通じての関係ができることもあるのが、教師という仕事のおもしろいところです。
あきらめずに、誠実に対応していくことが大切です。多くの場合、保護者も困っているということを、頭に置いて下さい。