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「いいなぁ」と思ったネタは迷わずやってみることですね。
例えば、子どもたちの表情から「今日はちょっと元気がないなぁ…」と感じられるとき、授業の最初にちょっとだけ行うことなどがおすすめです。
あとは、説明文や物語文などの長い単元が終わったとき、一回完結型の短いネタを入れるのも有効だと思います。教科書教材に軽重をつけて指導することによって、子どもも教師も楽しめる、とっておきのネタをプラスアルファで取り入れてみてはどうでしょうか。
日常生活の中で「これ、授業で使えるかな…」といつも考えています。職業病のようなものですね(笑)
例えば、テレビや雑誌などを見ているとき、「子どもにこのお話紹介したいな」と思ったら、必ず子どもに考えさせる(例えば、「この後、どうなると思う?」「どっちだと思う?」などと問いかける)場面を思い浮かべます。また、テレビのバラエティ番組・クイズ番組などから「これ、使えるかも!」とヒントをもらうことはよくあります。
国語の学習は、国語の授業時間だけで完結するものではないと考えています。国語の授業で学んだことは授業時間外の日常生活などで活用してこそ意味があります。ですから、短歌を学習したら日記の代わりに短歌を書かせたり、ハガキの書き方を学習したら実際に暑中見舞いを書かせたりするわけです。
逆に、日記や他教科のテストの解答を国語の授業の素材として使うことで、子どもたちの学習に対する意欲や学ぶ必然性を高めることもできると思います。
この本には、私がこれまでの国語の授業で扱ってきたネタのすべてを書かせていただきました。どれも子どもたちと一緒に楽しめたネタや学力定着につながったネタばかりです。
また、説明文や物語文のネタには、その教材文の授業で一番重要だと思う「発問」「指示」を示しました。これらは、読者の先生方の単元計画づくりの手がかりになるのではないかと思っています。
それから、どうすれば国語の授業が上手になっていくのかという上達論も、私の経験に基づいて書きました。私自身、国語が苦手な学生であり教師だったので、同じように国語の授業に苦手意識をもつ先生方が、国語の授業を好きになる1つのきっかけになれば幸いです。