幼児の運動能力をアップする!コーディネーション運動とは?
2015/7/9 掲載
- 著者インタビュー
- 幼児教育
今回は東根明人先生に、新刊『楽しみながら運動能力が身につく! 幼児のためのコーディネーション運動』について伺いました。
―幼児のコーディネーション能力を開発するコーディネーション運動のねらいを教えてください。
「動きのもと」「筋肉と神経の回路」「運動感覚」というキーワードと同時に、コーディネーション運動を通じて、子どもの「自立」に向けた保育者のコーチング能力を高めるというねらいがあります。
―2012年に文部科学省から「幼児期運動指針」が出されましたが、本書とはどのように関連していますか? またそこで出た課題について本書はどのように活用できるでしょうか。
「幼児期運動指針」と方向性は、全く一緒です。アプローチの方法が異なるだけです。本書の背景には、30年以上の研究と実践による子どもたちの「自立」を目的とするコーチング理論があります。この理論が、課題解決に向けた具体的な手立てとして活用できます。
―年齢やレベルに応じたコーディネーション運動を導入する際の留意点を教えてください。
まず、保育者の頭の中にある子どもに対する「理想や期待」を白紙にしましょう。保育者の先入観や固定観念を取り払うという意味です。なぜなら,子どもたちは日々成長しているからです。次に保育者は、目の前の子どもたちに軸を移してください。主役は子どもたちです。そして、子どもたちは何が出来ているかを探し出します。
―本書では、すぐに実践できるコーディネーション運動例を紹介しています。その中で特にオススメの運動を教えてください。
3歳〜5歳児が共通にあるいは同時にできる運動では、「いろいろお座り」です。この運動は、コーディネーション能力を高めるだけでなく、座り方の名前を覚えたり、子どもたちとのコミュニケーションが取りやすい、指導の流れの中で整列が出来るようになるなど、付加価値の高い運動であるためです。
―全国の保育者の方々に、メッセージをお願いします!
子どもたちが深いところにしまい込んである「宝物」を探し当てるために、子どもたちと一緒に考え、見つけ、喜び合ってください! 子どもたちは、もともと運動が好きです。子どもたちが思わず動き出したくなるような保育者の皆さんの創意工夫によって、もっと運動好きにしてください。楽しいから動くのではなく、動くから楽しくなりますよね! しかも、自ら、です!
(構成:木山)
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