- 著者インタビュー
- 国語
「これで国語の授業なのかな?」ということが、最大の悩みです。具体的な国語の授業のイメージがわかないのです。だから、最近は公立小での指導で投げ込み授業をして、国語の授業のイメージを持ってもらうようにしています。
この本には、言語活動は単元を貫かなくてもできるということを書いています。これまで、「単元を貫く…」のもとに、型だけで、国語の中身の空っぽな実践が並びました。文科省の現場を混乱させた責任は重いです。たくさんの先生方から相談されましたからね、単元を貫かないといけませんかって。
言葉の授業だという原点に立てば、授業が見えてくると思っています。
ALについては、これまでにやってきたことの踏襲でいけるという発想は気を付けないといけません。何十年も改革してこなかったことを、根本的に改革しようという流れです。ビッグバンだと思っています。
おうちの方も知らないことが国語には多いものです。専門家として、おうちの方に何かヒントを出しましょう。
国語では、子どもの作品がたくさん生まれます。感想や俳句など、子どもの個性がきらめくものを通信で示すのです。
授業での子どもの姿を示します。そこには、子どもたちのがんばる姿があります。それに、おうちの方も励まされるものです。
「ヒドゥンカリキュラム」は、学校教育の用語に限られたものではありません。「潜在的教育効果」のことで、学校のみならず社会や家庭においても考えておかねばならないことです。優れた実践家の真似をしてうまくいかなかったと言う話をよく聞きます。それは、自分のヒドゥンカリキュラムを考えていないからです。
国語に限定して言うと、教師自身が言葉の力を持っているかどうかが一番大きなヒドゥンカリキュラムになるでしょう。
地道に辞典を引いて語彙を増やしたり、自ら音読練習したりして、少しずつ力をつけていってほしいと思います。国語は言葉の学習です。一朝一夕には、教師の力はつきません。言葉の学びに王道などないのです。こつこつと積み上げていってほしいと思います。