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「課題が明確か」という点は、授業を成立させるうえで非常に重要です。そうでなければ、生徒は一生懸命に取り組んでいるのに、個々が異なる解釈をしていたためにうまく授業がまとまらないこともあります。
また、課題を共有できても、解決に必要な知識や技能を備えていないと、見通しをもった活動にはなりません。どこで何を学ばせておくか、年間計画の中で意識しておきたいところです。
そして、学びの原動力は好奇心。好奇心を刺激することができる課題が見つかればしめたものですが、これはなかなか難しいものです。教師間の交流を通して、お互いのアイデアを共有したいところです。
「観察、実験を通して、何を解決しようとしているのか」これを導入の学習の中で明確にすることが大切です。「今日は実験を行います。方法は…」と淡々と授業を始めてしまいがちですが、これでは実験の目的が希薄で、単なる作業になってしまいます。
経験したことがない課題に直面させ、その課題をどのように解決していくのか、その過程をみるテストです。多くのテストは学習したことをいかに再現できるかをみることが中心ですが、学習したことを生かして新たな課題の解決をはかろうとする力が、本質的に大切な学力だと考えます。良質な課題、適切な評価規準、評価基準を設定する必要があります。
試験範囲に該当する授業をもう一度振り返り、授業を通して何を身につけさせたかったのかを改めて確認します。そのうえで、学習内容に関わる問題をとにかく粗く文章化して入力するところから始めます。全体のバランスを検討しながら問題のねらいと数を明らかにし、そのうえで細かな内容や表現の吟味に入ります。そうはいっても、後から良問を思い着くことも多く、作業が後戻りすることも少なくありません。
私は、教材や授業方法は教員間の共有財産だと思っています。一人だけの経験では、その幅に限界があるので、多くの人と交流をはかったり、多くの情報に触れたりしながら、お互いに力をつけていきたいものです。
私自身を振り返っても、実に多くの先生のお世話になりました。生徒の発言や反応、ワークシートの記述などをつぶさに分析していくと、自分自身の授業評価にもつながります。ですから、生徒もある面で私にとっては先生です。
若い先生方が授業にやりがいをもって取り組むことができますよう、心から祈っています。