- 著者インタビュー
- 学級経営
指導する際に「先生とみんな」ではなく、「私とあなた」という1対1でつきあってあげることですね。学級全体に指導している場面でも、一人一人を見つめ、語りかけてあげることが大切です。あとは、優しさと温かさでしょう。指導する場面は多いので厳しさも必要ですが、どんなことがあっても受け止めるだけの心の広さ・度量が求められます。
できることが目に見えて増え、成長を実感できることが魅力です。入学したての1年生は、ひらがな1つ、数字1つ学ぶことで喜んでくれます。学校で学ぶ楽しさや意欲を育ててあげられるのは低学年担任の大切な役割だと思っています。
どうぞ困った場面から読んでください。指導する時には、もちろんそのままの言い方で指導してもらってもいいですが、学級の実態に合わせて一番いいと思われる指導法に変えてください。でも、本当は困った場面はない方がいいのです。ですから「予防法」を書いています。困っていなくても、どこかで読んでおいていただけたら幸いです。
いろんな出来事はありましたが苦労だとは思っていません。ただ低学年はあからさまに本音をぶつけます。「あの子が嫌い!」「勉強やりたくない!」と言ったり、時には暴力に訴えたりする場合もありました。そんな時は根競べです。向こうが参ったと思うまでしつこく指導し続けました。指導が入った時は私もうれしくて抱きしめてあげました。
低学年の子どもたちは、本来みんなやる気があります。そしてやる気を活かしていくと高学年と同じことだってできます。目の前の子どもの姿をそのまま受けとめて、子どもたちと一緒に学ぶ楽しさや意欲を育てていってほしいと思います。時には、本能のままに動いて困ったことがあるかもしれません。そんな時は本書をぜひご覧ください。