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「セルフコーチング」とは、簡単に言えば、「自分の人生をよりよく変えるための方法」です。このセルフコーチングの考え方は、教師の仕事をするうえでも、絶対に知っておかないといけません。
実は、多くの人は、様々な制限(と勝手に自分が思っているだけのもの)の中で暮らしています。知らず知らずのうちに、「こんな自分」というものを決めてしまい、その通りに生活してしまっているのです。そうすると、次のような悩みをもつことがあります。
「どうも、自由がない気がする」
「本当にやりたかったことができていない気がする」
「毎日が楽しくない」
こういう気持ちを漠然と抱いている場合、ひょっとすると、「自分らしさ」や、「本当のゴール」が見えなくなっているのかもしれません。「自由がない」とか、「楽しさを感じられない」と思うのは、とてもつらいことです。
こういった制限を取り払うためには、セルフコーチングの考え方を知らなくてはなりません。
制限を取り払い、本当のゴールに向かって歩み始めるのです。
もっと言うと、セルフコーチングの考え方を知ることでしか、真のゴールは見えてきません。
本書は、自分自身の教師人生をよりよく変えるためのコーチング手法を示した書籍です。
本書には、セルフコーチングのすべての要素を入れ、解説しています。
さらに、教師に特化した内容にするため、「理想の教師に近づくための45の問い」という形をとっています。
現場の先生方がセルフコーチングについて学ぶ機会はほとんどありません。私は、「先生のためのセルフコーチング」の考え方が、教師の世界の常識になることを願っています。
セルフコーチングでは、自分を客観的に振り返ることが大切です。
中でも、自分の「偏り」に意図的に気づこうとすることは重要です。
どんな人でも、なんらかの「偏り」があると言われています。
それは、人がそれぞれ何を重要と考えるのかが違うからです。そして、その偏りが、授業や学級経営、子ども対応の中で、「無意識に」現れてしまいます。
子どもを育てる教師は、「偏り」に自覚的であるべきです。
本書では、偏りに気づく方法と、対処法を紹介しています。
セルフコーチングの考え方は、年配だろうが、若手だろうが、どの年代でも有効です。
私自身、この考え方で、どんどん教師人生をよりよく変えてきています。
ただし、できるだけ早い方がよいことは確かです。
「早い」というのは、時期のことでもあり、年齢のことでもあります。
一か月後よりは、一週間後。
一週間後よりは、今日。
年齢もできるだけ早い方がよいです。
教師人生をよくするのに、早いに越したことはありません。
本書の内容は、50代の先生に読んでいただいても、きっと役に立つはずです。
しかし、遅くとも40代には、このような考え方を知っておくべきです。
できれば、30代では知っておいた方がよいでしょう。
20代で知っていたら、大きなアドバンテージを得ることができるはずです。
教師人生を最高のものにするために、きっと本書がお役に立つはずです。