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「特別の教科 道徳」の教材研究の質を高める!
2018/2/15 掲載
- 著者インタビュー
- 道徳
今回は石丸憲一先生に、新刊『道徳科授業サポートBOOKS 考え、議論する道徳に変える教材研究の実践プラン』について伺いました。
―本書では道徳科の教材研究についての理論と方法が紹介されています。前作「道徳科授業のアクティブラーニング」に続く2冊目で、教材研究をテーマにしたのはどうしてですか?
新学習指導要領の告示から時間が経っているので、変更点等は理解されているように思いますが、そこから先をどう進めたらよいか悩んでいる先生、学校が多いのが現状です。そこで、答えである授業の仕方だけを提示するのではなく、どうしたら授業改善に直接結びつく教材研究の方法を提案することが必要だと考えました。
―本書で大切とされている教材研究の4つの視点について簡単に教えてください。
教材研究の柱は学習者と教材の深い理解です。そこで、児童・生徒の理解のために建前と本音の関係から道徳的実態を捉え教材理解のために内在する道徳的価値同士の関係を捉え(2)た上で、それをふまえた課題(発問)を開発します(3)。さらに評価計画を立てておく(4)ことで、機能する授業になるかを確認することにつながります。
―小学校では4月から教科書を使った道徳の授業が始まります。教科書の教材研究の際に、本書はどのように活用できるでしょうか。
今回は8社から教科書が出版されます。とは言っても、定番教材や学年に合わせた一定のパターンの教材が複数の教科書に掲載されて重なりも多くあるので、内容面でそのまま使える、また応用しやすいような教材を選んで実践プランを提案しています。
―さらに本書には内容項目別の小・中学校の教材研究実践プランが収録されています。この部分を活用する際のポイントを教えてください。
小学生であっても中学生のような考え方をもっていたり、その逆だったりと、児童・生徒の道徳的実態は、幅広いものです。そこで、幅広く道徳授業について考えるためにも、小学校の先生は中学校の部分を、中学校の先生は小学校の部分をお読みいただくことで、内容項目別の系統性をつかみ、児童・生徒に寄り添った指導につながります。
―最後に全国で道徳科の授業改善を進めている先生方に一言お願いいたします。
道徳授業ほど、先生が楽しんでいなければ子供が楽しめない教科はありません。先生方が楽しみながら道徳授業をするために、授業前に必要最低限の準備=教材研究が必要となります。漠然としていた道徳の教材研究の方法を、本書はまさに「見える化」しました。一緒に道徳授業を楽しみましょう!
(構成:木山)
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