- 著者インタビュー
- 教師力・仕事術
「働き方改革」は今、世間のキーワードです。しかしこの本で取り扱っているのは、教師という仕事を“楽しみ尽くす”“心から充実したものにする”というコンセプトの上での「改革」です。せっかくなりたくてなった「教師」という仕事ですが、心の底から楽しめていない、充実感が無い、雑務に忙殺されている…というのではもったいない。
そこで、「話す・聞く」「指導力」「授業力」といった教師の日常を変える方法、見方を集めました。
教師力を向上させ、仕事が楽しくなるために習慣にしたいことをダイレクトに取り上げました。しなくてもよい回り道なら、しなくてもよいのです。
加えて、教師生活を総合的に充実させる「幸せに働く視点」といった観点を本書全体の最後の章に置くという、欲張りな構成になったと思っています!
まず子どもたちを学校に熱中させるには、教師自身が熱中していなければなりません。
熱中している教師の背中こそが、子どもの意識改革の最大の指標となるからです。
「子どもの笑顔」「子どもが学校を楽しいという」「子どもが授業に熱中する」、これらこそが、私たち教師の「幸せ」に直結します。そのための「マインドとアクション」を現場での具体的な経験を通して書きました。
そして、現場の先生に読んでもらうには、実際のエピソードが不可欠です。綺麗な言葉だけを並べてある本にはしない、というのが「習慣シリーズ」の著者としてのポリシーです。
今作でも具体的なエピソードを通して述べていますので、教室を思い浮かべながら読んでいただければと思います。
子どもたちに「学び」を伝える教師は、同時に最大の「学び手」でなければならないと思います。好きな事に熱中する姿でもいい。それが「授業」だとなおいいですね。
授業に熱中している教師からは「熱中オーラ」が出ます。授業構成、授業内容…そして、それに最後の魔法をかけるのが「熱中オーラ」なのです。
“センス”と呼ばれ片付けられてしまっていることは、実はこの辺にあるのではないか、と私は思います。「熱中オーラ」が「センス」を磨く、と私は思うのです。
本を読む。セミナーに参加する。仲間と教育について語り合う。美術館や博物館に行く…常に自分の身を「学びの多刺激空間」に置いておくことです。
私はこうして本を書いたり、セミナーの講師をさせていただいたりすることで、常に「教育とは」「授業とは」「子どもとは」という課題に最前線で触れることができます。ありがたいことです。
日々悩み、苦しみ、発見し、感動し…多くの喜怒哀楽が一度に来る教師という仕事。こんなに魅力的な仕事はありません。
私も日々悩み、試行錯誤しています。その試行錯誤“そのもの”を楽しめたら…、そう思って本書を書きました。
仕事を心から楽しめる、幸せに働いている教師が増えれば、子どもたちの表情も明るくなります。そのための連帯の書だと思っています。
新年度スタートの気持ちを明るくするために、この本でご一緒しませんか?
そして先生方の見つけられた「習慣」もぜひ教えてください!