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「3分英作文」とは、帯活動として1回の授業の冒頭3分を使って「一問一答」を繰り返して作文のネタをためていき、たまったネタをあとで20分程度の「まとめ」の時間でまとめさせるという2段階のステップを踏むだけで、どんな生徒にも面白くて長い英作文を書かせることができるという指導法です。まとめて完成した作品はお互いに読み合ったり、スピーチ活動につなげたりするなどして、さらなる意欲につなげることができます。
英作文は生徒にとってよい活動であることは間違いないのですが、指導にとても時間と手間がかかるため継続的に指導しにくいという難しさがあります。さらに、添削がとても大変です。そういうわけで
「英作文、やりたいけれど、やりたくない。」
という「心の俳句」がずっと私の頭にはありました。そこで、毎回の授業でちょっとだけ時間を使って継続的に指導ができて、なおかつ、添削がラクになるような英作文の指導法はないだろうかと思ったのがきっかけです。
「もしも無人島にひとりでいくならば何を持って行く?」「もしも宝くじがあたったらどうする?」「もしも魔法のランプがあったらなにをお願いする?」などの「もしもシリーズ」は鉄板です。やはり現実にはありえないことを想像させて書かせるほうが、生徒の食いつきはいいです。熱中して書きますし、人の作文を夢中で読みます。このように普段の英作文指導ではあまり取り上げていないであろう「面白テーマ」が本書には満載です。
50分の授業のなかで、できるだけ生徒の活動量が増えて、教師がなにかを教えている時間が減るようには心がけています。こちらは必要最低限のことだけをおさえて、あとは生徒の活動の時間を確保してあげるようにしています。よく「魚を釣ってあげるのではなく、魚の釣り方を教える」と言われますが、最近の私の授業は、感覚的にそれに近いものがあります。それと、同じ時間でできるだけたくさんの生徒がたくさん活動できるように授業をマネジメントすることにはとても気を遣っています。
「3分英作文」は生徒の力を伸ばし、かつ、教員の負担が少ない英作文指導法です。準備をする物はありませんので今すぐ始められますし、アレンジがいくらでも可能なものなので、実際にやってみてどんどん先生方でアレンジをしていってほしいなと思います。新しい作文テーマもどんどん作ってみてください。(面白いものが浮かんだら私にも教えて下さい笑)