- 著者インタビュー
- 学級経営
教室、学校の中で一番大切にすべき指導領域だと考えています。子どもたちの人間形成においても、とても重要な領域だと思います。私はコミュニケーションは、あたたかい人間関係だと捉えています。この力が身につくと、多くの問題(不登校、いじめなど)は解決されると考えているぐらいです。AIの時代になっても必要な力です。積極性のある子ども、絆の強い集団が育ってきます。
どれも大事ですが、やはり言葉の指導を第一とする考え方からすると、「価値語の指導」です。いい言葉を子どもたちに植林したいものです。「言葉は実体験を求める」という言葉があります。価値ある言葉が自分のものになっている子どもは、価値ある考え方や行動が当たり前になっていくことでしょう。成長が加速していきます。このように考えると、教師は価値語を植林するために学校に行く、と考えてもいいのではないでしょうか。
どの子も必ず成長する、この学級は必ず集団として高まると信じて、1年間のスタートをきっていただきたいと思っています。ゴールイメージとしては、コミュニケーション力を身につけた子どもたちは、一人ひとりが主体的で個として確立している感じです。違いを認め合って成長し合っている感じです。白熱する学びをみんなで楽しんでいる教室になることでしょう。
ディベートもコミュニケーションです。たしかに、ルール等は難しいと感じる場合もあると思います。しかし、ディベートが難しいのではなく、人と対話をするのが難しいのです。自分と考え方や意見が違う人と対話をすることが難しいのです。ディベートは、それをわかりやすく簡単にしているのです。このように考えることで、ディベートも言葉のキャッチボールを楽しむことを第一に取り組んでいただけたらうれしいです。
本書を手にしてくださり、本当にありがとうございます。菊池道場の全国の仲間が、実践を持ち寄りまとめあげたのがこの本です。先生方の実践に必ず役立つと信じています。
コミュニケーション指導は、子どもたちと一緒に創り上げていくことだと思います。教え込むのではなく、子どもたちのよさに目をつけ、引き出していくものです。ですから、子どもたちと一緒に楽しみながら学びを広げ深めていってほしいと思います。
笑顔あふれる教室になります。そのためにも、これからも共に学び合っていきましょう。