著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
書字、片付け、友達関係、時間を守ることの苦手にアプローチ
元鳥取市公立小学校鬼 秀範
2020/8/4 掲載
 今回は鬼秀範先生に、新刊『発達障害のある子どもの<タイプ別>支援スタートブック』について伺いました。

鬼 秀範おに ひでのり

小学校,中学校,特別支援学校に勤務しながら,教材つくりや授業研究会で実践的研究を行う。鳥取県特別支援教育研究会,鳥取県東部地区特別支援教育研究会,いなば特別支援教育研究会の事務局長を務める。

―本書では書字、片付け、友達関係、時間を守ること、の4つの苦手さについて取り上げてくださっていますが、なぜこの4つなのでしょうか?

 私自身が、子どもを指導していくうえで最も困ったことだからだからです。私自身の心の中にある子どもを受け入れてやれない課題でもあったからです。また、多くの学校で困っていることでもあったからです。

―はじめて苦手さのある子を前にしたとき、どのようにアセスメントしていくことが大切ですか?(詳しくは本書にあると思いますが、さわりだけでも教えてください。)

 あきらめないことです。次に実態把握の方法が鍵を握ると思います。どのような実態把握の方法で苦手の中身を明らかにするか組み立てていくことです。

―指導計画の立案時にはどのようなことに留意されますか?

 子どもの気持ちを常に考慮していくことスモールステップの指導計画にしていくことです。そして、誰がどの時間に指導していくのか、無理のない指導計画にしていくことです。

―最後に…特別な支援を必要とする子どもにかかわられる先生方があせらず、でも子どもたちに向き合い指導をされるために…どうぞアドバイスをお願いします。

 真剣に丁寧に子どもの気持ちに寄り添いながら関わりを積み重ねていく中で、子どもが突然、心を開いてくる場面がやってきます。そこからが本当のスタートです。心が通い合う指導を通して何とも言えない充実感がこみ上げてきます。

(構成:佐藤)
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