皆さんは、就学祝いなどに分厚い辞書を贈られた記憶はありませんか? 書斎がある家には必ずといってよいほど国語辞典がありませんでしたか? ネットの普及により今や「家庭に一冊」とはいいにくい存在になりつつある国語辞書。皆さんのご自宅、職場ではまだ健在ですか?
23日の時事通信の記事でも取り上げられていますが、『広辞苑』が来年1月に10年ぶりの全面改訂版を刊行するそうです。「ブログ」や「ネットサーフィン」などIT関連用語をはじめとするカタカナ語、「いけ面」や「うざい」などの若者言葉など合わせて一万語を新たに収録するとのこと。紙媒体だけではなく、DVD-ROM版、携帯版も改訂されるとのことです。
『広辞苑』の今回の改訂の目玉になる現代用語や若者言葉を扱う事典といえば、年に一度刊行される『現代用語の基礎知識』や『イミダス』『知恵蔵』があります。実はこのうち2誌の休刊が決定したというニュースもありました。正しくは、有料データベースにこの2誌は移行したということですが、ネットの普及を受けて部数が低迷していることが理由となっているようです。辞書は紙で見るものから画面で見るもの、携帯できるものへと変わってきているようです。
また、若者も敬語に対する関心高く―「国語に関する世論調査」にも私たちが分からない漢字を調べる場合に携帯電話を使用することが多くなったという記事がありました。電子辞書すら使わないですませる人が多くなっているともいえるかもしれません。
言葉が乱れきっていると言われる今の世の中。日本語の本来の正しい読みや意味、使い方を辞書で調べ、そして正しく使う。そうすることで日本語を大切にする心が生まれるのではないでしょうか。辞書がどのような形でも日本語を正す役割として残っていって欲しいと思います。
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「辞書」という形態自体が時代遅れになっていくと思います。
画面にパッと出たものよりも、頁をめくって前後の語句が目に入り、
思い出す時には頁が頭に浮かぶでしょうから。
便利になるということは、頭や身体を酷使しなくて済む分、覚えなくなります。
でも、職場に辞書がある風景は減りましたね。