- きょういくじん会議
携帯電話では18歳未満の新規契約者に原則的にフィルタリングサービスが付加されることになった一方で、以前の記事でお伝えしたところによると、パソコンでのフィルタリングサービスの使用率はあまり高くはないようです。ところで、パソコンのフィルタリングでは、プロバイダが提供するサービスやフィルタリングソフトのほかにも、Webブラウザを使うだけの方法もあることをご存知でしょうか?
ダウンロードするだけ! 教師・親選定の安心サイトが見れるブラウザ
米国のKidZui社は3月19日より、3歳から12歳の子どもを対象とした子ども専用Webブラウザ「KidZui」の提供を開始しました。「KidZui」は、日本版対応ではありませんが、サイト保護者や教師などが選んだ50万件以上のWebサイトのみが閲覧できるようになっているブラウザで、閲覧できるサイトは日々追加されていきます。いわゆるホワイトリスト方式のフィルタリングサービスといえますが、子どもに見せたいサイトを親が追加(または削除も)できるので、必要なサイトまで見れなくなるということもありません。
さして回すだけ! 子ども用画面に変わる「鍵」
「でも、日本語ページに対応したブラウザはないの?」と思った方、日本でも子ども専用Webブラウザなどを利用した、簡単なサービスがあります。バンダイとバッファローが提携して開発した「ぱそこんキッズキー」は、1度買ってしまえばUSBポートにさしこむだけで、自動的に画面が「キッズモード」に切りかわり、子どもは定められた操作しかできなくなります。インターネット利用の際は、子どもは直接URLを入力はできず、Yahoo!きっずに登録されたウェブサイト以外は閲覧できない状態になります。設定を変更すれば、URL入力も可能になり、その切りかえも容易です(ただし、フィルタリングとしての機能は低下するので注意が必要)。キーを抜くだけでまた簡単に「キッズモード」でない状態に戻すことができます。フィルタリングの機能だけでなく、パソコン利用時間の設定も行える機能もついているので、インターネットを使いすぎる子どもには有効そうです。こちらはオフィシャルサイトで、操作方法や設定方法を体験することができます。
有害サイトから子どもを守るのにもっとも必要なものは…
これらのサービス、商品が今までのフィルタリングサービスと異なる点は、やはり「手軽さ」、また、子ども用のアカウントを作る必要性がないことではないでしょう。ただし、「KidZui」では、子どもが専用ブラウザを使っているかきちんと見なければ厳密には完全に安全とは言えませんし、「ぱそこんキッズキー」でURL入力欄を使用できるようにした場合は、フィルタリングソフトを別にインストールした方が無難です。どんなに利用しやすいサービスが出てきても、結局は子どもを危険から守ろうとする親の意識がなければ始まらない、と言えそうです。