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音楽は共通事項新設と伝統音楽が充実―指導要領改訂案
kyoikujin
2008/2/23 掲載

 15日に発表された指導要領改訂案。今回、音楽科はいい意味で「変化があった」と言えるだろう。

今回の改訂、音楽科の注目点を挙げてみよう。

  • 「共通事項」の新設
  • 伝統音楽の充実
  • 「音楽づくり」(小学校)、「創作」(中学校)の項目立て

「共通事項」の新設

 学校教育における音楽の位置づけは、「音楽に興味を持つ」「音楽が楽しいと感じる」「音楽の喜びを味わう」という子どもを育てること。そのためには、まずは音楽そのものに触れなければ話は始まらない。
 こう考えると、音楽の知識等を実際の音楽活動と関連付けながら学んでいく、ということは当然のことだろう。

伝統音楽の充実

 「あらゆる世代で共通に歌える曲がない」「日本にいながら、日本の音楽を説明できない」。こんな状況を嘆いていた人も多いが、これが少しは解消されそうだ。
 小学校では、歌唱の共通教材で必ず指導する曲数が増加したり、中学校では、伝統音楽のよさを味わうことが明記された。

「音楽づくり」「創作」の項目立て

 これまで、音楽の中でも敬遠されがちであった創作活動。これが、小・中学校それぞれに「音楽づくり」「創作」という形で項目立てされた。
 音楽はそもそも表現して感じるもの。子どもたちにとって、表現の一手段として音楽がもっと身近なものになってほしい。

 その他にも、小・中学校ともに、鑑賞において「聴いた曲を言葉で説明する」などの活動が明記されている。

 今回の改訂案では、これまで主要教科外として扱われがちだった後ろ向きな学校音楽とは別の姿が少しかいまみえた。総則で掲げられた「伝統文化の継承・発展」「言語活動の充実」においても、音楽科の果たす役割は大きいはずである。
 この改訂で、「音楽は好きだけど学校の音楽はつまらない」という子どもの存在が少しでも減ることを願いたい。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
1件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2008/2/27 9:29:00
    「表現」は難しそうですね。「工夫して表現することができる」なんて項目が通知表にもあるのですが、いまいちわかりません。
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