きょういくじん会議
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不慮の事故を防げ! 事故情報の共有を
kyoikujin
2008/6/5 掲載

 学校や園では、新年度開始から約2か月が経ち、少し慣れてきたころだと思います。子どもと向き合うと予想外のことも多いですが、こと、事故に関しては心配が絶えません。
 この度、経済産業省が子どもの事故予防サイト「キッズデザインの輪」を開設しました。

 キッズデザインの輪は、子どもに関する事故情報の収集・分析・共有等を行うシステムを構築し、子どもの「不慮の事故」を無くすことを目指す「安全知識循環型社会構築事業」のひとつです。19年度において収集した事故状況の分析の結果や、事故予防に向けた映像などの発信を開始しました。

 家庭内事故予防コンテンツでは、発育段階ごとに分類した事故の件数の割合やイメージ映像を見られます。例えば、「寝返りができる時期…転落73%、衝突9%、やけど4%、踏まれる3%、交通事故3%、誤飲3%、その他6%」、同様に、「つかまり立ち・伝い歩き・よちよち歩きができる時期 」「ころばずに歩行ができる時期 」「走ることができる時期 」が掲載されています。今後、月齢に応じた分析やイメージ映像を追加していく予定とのことです。

 収集した事故データの検索では、性別、年齢、時間帯、季節を絞って事故データの検索ができます。年齢は0歳〜19歳までと、思ったより幅広いです。絞る内容によっては、データベースが少ないと思われるものもありますが、今後、個別具体的な事故事例の閲覧・検索や、製品名などキーワードによる検索も可能になるそう。

 神経質になって予防しすぎるのではなく、子どもが痛い目にあって学んでいくという考え方もありますが、大きな事故につながらないための知識は必要ではないでしょうか。
 例えば、昨年起こってしまったプールの排水溝の事件。実は、プールの排水口による吸い込み・吸いつき事故は40年前から起こっているのだそうです。プールの排水口事故予防コンテンツがダウンロードできるようになっています。

 また、このような取り組みの対象が、子どもだけではなく高齢者にも広がれば、バリアフリーやユニバーサルデザインに生かすことも可能かもしれません。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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