- きょういくじん会議
来年生誕200周年を迎える自然科学者、チャールズ・ダーウィンについての展覧会が開催されています。ダーウィンといえば「種の起源」、「進化論」、「ガラパゴス諸島」といったキーワードが思い浮かびますが、「ダーウィン展」では、ダーウィンの人生と業績、そしてその研究に関係の深い生き物たちについての興味深い展示を楽しむことができます。
ダーウィン展の見どころは、ダーウィンに関する実物の資料や復元モデルが数多く展示されているところです。例えば、ダーウィンが乗船して世界一周した軍艦ビーグル号の模型やガラパゴス諸島の再現、ゾウガメやイグアナの標本などから、その後の研究の端緒となった、若き日のダーウィンの旅を体感することができます。
ダーウィンの生涯やその研究生活を知ることのできる展示も興味深いものです。ダーウィンの母親が陶器で有名なウェッジウッド家の生まれであったという知られざるエピソードや、ビーグル号の世界航海から帰国して「種の起源」を出版するまでの20年以上に及ぶ研究生活を知ることができます。直筆の手紙やノートの復元、書斎や実験器具の再現なども展示されており、大科学者ダーウィンの姿を身近に感じることができます。
全長170センチメートルの巨大なシーラカンスの標本も見どころの1つです。シーラカンスを「生きている化石」と表現したのは、ダーウィンが「種の起源」の中でたとえたのが最初と言われ、ニューヨーク発のダーウィン展の中で、日本展独自の企画として展示されています。
ダーウィン展は22日まで、東京・上野の国立科学博物館で開催中です。また、7月19日〜9月21日まで、大阪市立自然史博物館でも開催される予定です。大人も子どもも気軽に科学に親しむことのできる貴重な展覧会です。気分転換に、親子で科学の勉強に、理科授業のヒントに、ぜひ出かけてみてはいかがでしょうか。