中学校「解説」道徳編―体験活動を生かした指導を
2008/8/3 掲載
- きょういくじん会議
14日に文科省より公表された「中学校学習指導要領解説」。道徳編(ZIP)では、小学校と同様に体験活動を生かした指導について記載された。
体験活動を生かす指導
新学習指導要領では体験活動を通して道徳性の育成をはかるよう配慮が求められるようになった。体験活動の例として中学校では、「職場体験活動」「ボランティア活動」「自然体験活動」があげられている。
その中で、留意すべきことは、道徳の時間が活動の時間ではないということだ。道徳の時間は道徳的価値の自覚を深める時間である。社会参画への意欲や態度を身に付けさせることをねらって、職場体験活動で感じたことや考えたことを道徳の時間の話合いに生かす、などであろうか。留意して体験活動を指導に生かしたい。
なお、
その時間のねらいに効果的に迫らせるために、道徳の時間の中で役割演技や実際にそのものに触れてみるなど体験的活動を学習指導過程上に位置付けて行うことはさらに充実される必要がある。
と解説に示されおり、ロールプレイングやエクササイズなどを効果的に組み入れたエンカウンター、モラルスキルトレーニング、などの手法への期待を感じさせられる。
新学習指導要領における「道徳教育」改訂のポイント
改訂のポイントを整理してまとめておきたい。
- 道徳教育は、道徳の時間を要(かなめ)として学校の教育活動全体を通じて行うと明確化されたこと
- 道徳推進教師をもうけたこと
- 発達段階に応じて指導の重点を明確化したこと(中学校であれば、主体的に社会の形成に参画すること等を重視)
- 各教科で道徳の内容を適切に指導することを明確化したこと(例えば、中学校国語 第3 指導計画の作成と内容の取扱い6)
- 生徒が感動を覚える魅力的な教材の活用を求めたこと(「先人の伝記」「自然」「伝統と文化」「スポーツ」等)
- 体験活動を通して道徳性の育成をはかるよう配慮が求められたこと
- 指導要領「解説」道徳編―推進教師の役割が明確に(2008/7/8)
http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/kaigi/?id=20080327 - 中学校学習指導要領解説(文部科学省)
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/chukaisetsu/index.htm
この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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