きょういくじん会議
まじめなニュースからやわらかネタまで、教育のことならなんでも取り上げる読者参加型サイト
北京五輪まであと4日! 五輪を教育に生かす取り組みも
kyoikujin
2008/8/4 掲載
北京オリンピック観戦ガイドブック (日本語版)

 北京五輪開幕まであと4日! 日本選手の活躍や金メダル争いに注目が高まる毎日ですが、ここでは、五輪を教育に生かす中国での取り組みを少しご紹介してみます。中国の「五輪教育」 をちょっとのぞいてみましょう。

教育チケット販売

 7月23日の中国通信ニュースによると、五輪の競技観戦を教育に利用する目的で準備された「教育用観戦チケット」 が小中学校に約100万枚配られているそうです。開催地の北京市内ではすべての学校に教育用に配布されているとのこと。その価格、決勝戦観戦のチケットが1枚何と約150円だそうです。巷では、開会式のチケットは1枚300万円の超プレミア価格に高騰しているものもあると聞きますから、150円というのは破格の安さですね。
 東京五輪を実際に観戦した方と話をすると、その記憶の鮮明さに驚くことがあります。きっと今回観戦する中国の子どもたちにとっても、何十年経っても忘れられない思い出になることでしょう。

一校一国運動

 「一校一国運動」 とは、参加国・地域を学校ごとに応援する運動です。日本を応援するのは、北京市内の花家地実験小学校。5月13日の朝日新聞の記事は、花家地実験小学校の児童が、北京日本人学校の児童と交流した様子を伝えています。
 以前のきょういくじん会議の記事でも紹介しましたが、この「一校一国運動」は、1998年の長野五輪から始まり、その後、継続されている取り組みだそうです。当時のことを少し調べてみると、1999年1月15日の信濃毎日新聞に関連した記事がありました。長野五輪後に実施したアンケートによると、五輪を通して抱いた感想で「世界が平和になるように何かしたい」と思った児童は、長野市内の小学校では90.3%。長野市外の62.2%や県外の58.6%という数字を大きく上回ったそうです。運動を行ったことで、競技の結果だけではなく、もっと大きな視点で世界に目が向くようになったことがうかがえますね。

 先日、ある小学校の先生と話したときに、「子どもたちに、世界の国々の名前と位置を覚えるのはどうしたらいいかと聞いたら、北京五輪と結びつけたら覚えられるかもという提案があったんですよ」とおっしゃっていました。地図帳・地球儀を片手にテレビ観戦をしてみたり、白地図を使って自分なりの「北京五輪観戦マップ」を作ってみるというのも楽しそうですね。
 日本の学校でもご家庭でもできる手軽な「五輪教育」 。せっかくのこの機会に少し試してみてはいかがですか?

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの受付は終了しました。