- きょういくじん会議
高校や大学の卒業と同時に「勉強すること」からも卒業してしまった、という人も多いのではないだろうか。日々の生活に追われていると、なかなか新しいことを進んで勉強することは難しい。しかし、勉強したいという気持ちがある人は多いようで、大学が公開講座を開くなどの取り組みも広がっている。また、通信制の高校に再入学したというパワフルな老人もいるようだ。
パワフルな老人世代
19日の神奈川新聞の記事によると、定年退職をした老人が、公募で集まった高校生たちとともに、演劇公演を行うという。参加する畔柳征四郎さんは、通信制の県立横浜修悠館高校に在学中で、劇では裁判所の守衛役を演じるそうだ。畔柳さんは、
「あと二百年も三百年も生きるつもりだから、まだまだ勉強しないとねえ」
と語ったそうで、まさに、生涯学習を体現していると言えそうだ。
また、地域が老人の学習を支援しているところもある。例えば、世田谷区では60歳以上の区民を対象に、学習の場として世田谷区生涯大学を設けている。この大学は1977年の設立で30年以上の歴史をもち、多くの卒業生を輩出しているという(平成19年3月までの名称は世田谷区老人大学)。学ぶ内容は、「社会」、「生活」などのコースから選択でき、「健康体育」が必修だとのこと。地域ぐるみで生涯学習を推進していると言えそうだ。
増加する生涯学習の場
社会人が大学で勉強するケースも増えている。特に、社会人公開講座をうまく活用すれば、忙しい人でも興味のある分野を勉強することができそうだ。調べてみると、本当に多くの大学が多種多様な公開講座を開催している。例えば、「証券外務員二種資格試験講座」といった資格取得に役立つ講座もあれば、「行って見たい英国庭園・歴史と旅ガイド」について学ぶこともできる講座もある。これらの公開講座の情報をまとめた公開講座.comというサイトもあり、役立ちそうだ。
また、公開講座を受けるほどではないが、生涯学習に興味がある人には、生涯学習のホームページも役立つ。日本全国の公民館、図書館、博物館などのホームページとリンクしており、さまざまな情報が取得できる。
何か学びたくても時間がない、という人も多いはず。まずは、一日で完結する公開講座に足を運んでみてはいかがだろうか。