- きょういくじん会議

10日のAFPの記事によると、スイスで世界最大の粒子加速器が始動し、宇宙の謎に迫る実験が開始されたとのこと。また8月28日の朝日新聞の記事によると「ダークマター」という、存在自体が未知なものを観測するための施設が、岐阜県・神岡鉱山に作られ、もし観測に成功すればノーベル賞クラスの発見だそうです。どちらも縁遠い話のようですが、最先端科学も少し探してみれば意外に、子ども連れでも気軽に触れる機会はあるようです。いくつかご紹介しましょう。
まずひとつは、まさにノーベル賞クラスの世界をその目で、ということで、茨城県つくば市にある、「高エネルギー加速器研究機構(KEK)」をご紹介。上で紹介したスイスの施設と同種の施設で、KEKにはその名のとおり巨大な加速器というものがあります。これがあれば宇宙の誕生時に存在した粒子が形成でき、宇宙の基礎科学分野の研究者が、世界中から訪れる施設ということで、日本人としては誇らしい限りですね。他にも電池や悪性腫瘍など、あらゆる分野に応用することができるそうです。5年後10年後にお目見えする画期的な製品が、遡ぼればKEKにたどり着くかも。そんな最先端も、10名以上で申し込めば一般の方でも見て回れるので、ぜひ学校やご近所に声をかけてみてはいかがでしょうか。
次にご紹介するのは、ちょうど10月に特別公開を控えているということで、東京都三鷹市にある、「国立天文台」。こちらも、世界最先端の天文設備が整った、日本を代表する施設です。ハワイ・マウナケア山にあるすばる望遠鏡なども国立天文台の一部で、みなさん一度は名前くらいは聞かれたことがあるのでは? 常時見学も受け付けていますが、どうせなら普段は入れない施設も見学でき、特別講演「宇宙137億年の歴史について」、なども行われる特別公開にぜひ足を運んでいただきたいところ。ここで星々に理解が深まったら、家族で星を見にドライブに、なんていうのもいいですね。年に一度のこの機会、「宇宙」という言葉にロマンを感じる方は、ぜひお見逃しなく。
前の二つが宇宙スケールの施設ということで、最後はより生活に身近な最先端科学をご紹介。神奈川県川崎市にある、「東芝科学館」です。こちらも随時見学ができ、静電気や超伝導などを利用した実験が見られるほか、東芝グループが開発した最新の製品なども展示。これだけ進んだ技術がもう私たちの生活の中に、と驚かれるものがあるはず。子どもたちの家電を見る目も変わるかも? ぜひその目でお確かめください。10月4日にはろうそくについてのイベントもあり、こちらは要申し込みで9月8日より受付開始。
どこも特別な知識は必要なく、どなたでも気軽に楽しめます。今年はひとつ「科学の秋」ということで、親子で世界の最先端科学に触れてみてはいかがですか。
