きょういくじん会議
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身の回りのいきものみっけ―環境省主催のいきもの調査
kyoikujin
2008/9/30 掲載
昆虫(2) チョウ・セミ

 この7月、環境省が新たな試みを始めました。その名も「いきものみっけ」。誰でも参加できる生物の多様性調査で、現在も、多くの参加者を募集しているプロジェクトです。
 涼しくなってきた今日この頃、学校や家庭でいきものを探しに出かけてみませんか? 今回は、いきものみっけプロジェクトについてその詳細をご紹介します。

 いきものの調査というと、専門的で難しそうというイメージを持っているヒトもいるかもしれません。しかしいきものみっけホームページによると、今回の調査は、“身近で、敷居が低く、だれもが気軽に参加することができる、地球温暖化の影響しらべを兼ねたプロジェクト”ということで全国からの参加者を募集しています。

 では、具体的にはいきものの何を調べるのでしょうか。対象となる生物は12種類だそうです。ミンミンゼミやモンシロチョウのような比較的身近ないきものから、ウグイスやフキノトウのように意識して探さないと姿が見つかりにくい、いきものまでさまざまです。皆さんが住んでいる地域で、これらのいきものがいつ・どこで観察されたのか。これをインターネットやFAXなどの情報手段を使って本部に報告するという、非常にシンプルな調査です。随時、調査結果を見ることができるので、自分が観察したいきものが他の地域でも観察されているのか、確認するのも楽しいかもしれませんね。
 さらにより幅広いヒトに参加してもらえるよう、登録に際して一般用と自然愛好家用の2通りが用意されています。いきものについての知識がなくても、参加できるように配慮されている点が嬉しいものです。

 この調査は来春まで続けられるそうです。最終的な調査結果はホームページ上でも公開されるようなので、どのような結果が出るのか想像しながら参加するのも面白いかもしれません。日本中のいきものの分布も明らかになり生物学的にも価値のある結果が得られる可能性ももっています。また並行して、「温暖化意識調査」というアンケートも実施しています。こちらは、普段の生活の中で感じる温暖化現象をアンケート形式で回答するものだそうです。その結果と、いきもの調査との結果が関連付けられれば、非常に意義のある調査になりそうです。

 日々の生活の中で、身近にある自然に目を向けることはあまりないかもしれません。この機会に、身の回りにある自然を探しに行きませんか。もしかしたら、新しい発見に出会えるかもしれませんね。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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