- きょういくじん会議
朝の満員電車に始まり、仕事、人間関係、経済的な不安など、日々ストレスに晒される現代社会の生活。中学生も例外ではありません。勉強や受験のこと、友人や親との関係など、多くの悩みを抱え、ストレスを感じながら生活しています。そんな中、近年社会現象にもなっている「癒し」を、中学校の校内に取り入れようという動きがあるとのこと。学校現場における癒しとは?
登校時やお昼、下校時に校内放送を行っている中学校は数多く見られます。放送内容は、その日の連絡事項や学校内のニュースなどが多くを占めています。しかし最近、近畿地方で全く新しい校内放送を行う中学校が現れたとのこと。その校内放送とは、なんと癒し効果を狙ったBGMなのです。学校で流れる音楽といえば合唱曲が定番。生徒の癒しを目的としたBGMを流す学校があるとは初耳です。
11日の産経新聞の記事によると、このBGMはUSENが学校に提案したもので、有線音楽放送を、朝や授業の間の休み時間、お昼休みなどに自動的に流すというもの。初めて導入した和歌山県の中学校からは「生徒の問題行動が収まった」という報告もあり、これまでのところ契約したのは10校で、試験的に実施しているのは7校とのこと。費用は初期費用として63,000円、この他に月額6,300円かかるということです。
このBGM、設定をすれば自動的に流れる仕組みなので手間はそれほどかからないものと思われます。よって教師の仕事をあまり増やすことなく、実施できる取り組みと言えそうです。費用はかかりますが、教師を時間的に拘束しないことから、効果が高いのならば評価できそうです。あとはいったいどれほどの癒し効果が現れるのか、ということが気になります。
画期的な取り組みとも言えるこのBGMですが、校内で癒しが必要になるほど、中学生の抱えるストレスの問題が拡大していることも気に懸かります。校内BGMが悩み多き中学生たちの気持ちを少しでも穏やかにして、学校全体の雰囲気もよくしてくれることを願うばかりです。