- きょういくじん会議

毎日、必ずお世話になっている割には、話題に上ることも無く、汚い、くさいといったイメージが先行して、なかなか陽の目をみないトイレですが、実は一番落ち着くという人も多いのではないでしょうか。トイレの立場からしてみれば、いつも頑張っているのに評価が低い、と文句のひとつも言いたくなるところですが、そんなトイレに光を当てるべく、TOTOがトイレ川柳の優秀作を発表しました。
今年からは最優秀賞・キッズ賞・優秀賞に加えてエコ賞も新設され、環境問題も絡めた応募も多かったようです。最優秀賞・キッズ賞・優秀賞・エコ賞の20句については、TOTO出版発行のトイレットペーパー型のトイレ川柳集「第4回トイレ川柳大賞」に掲載し、11月10日(いいトイレの日)に出版予定とのこと。TOTOのホームページではさらに佳作に輝いた20句も見ることができます。
さて、話は変わって学校現場でのトイレ事情としては、以前きょういくじん会議の記事でも、最近の学校トイレ事情―子どもの憩いの場所へ、として紹介しましたが、最新の動向として学校のトイレ研究会は、10月1日に、全国の自治体に行なったアンケート調査の結果を公表しました。
アンケートの調査結果を見ると、最近のトイレの設置や改修には災害時の避難場所としての役割を考えて、多目的トイレの設置も標準化してきていることが分かります。5年以内に新築・改修された学校では9割近くの学校が設置しており、また、エコの観点からも節水を意識した改修が予定されていて、7割以上の自治体で節水を検討しているとの結果が出ています。最新の節水型便器では、水の使用量を半分まで減らせるということで、多くの人が使う学校では、効果が大きいかもしれません。また、清掃に関しての調査結果を見ると、以前は水撒きから行なうのが一般的なトイレ掃除も、現在は衛生面などを考えて水撒きは行なわず、新築の学校や改修を行なった学校では乾式の清掃が主流となってきているそうで、いずれは、ほとんどの学校が、水撒きを行なわなくなるかもしれませんね。
興味深い調査としては、児童・生徒も加わっての参加型トイレ作りを実施した自治体では、トイレに行くのを我慢する子どもが減り、清潔に使うようになった、という効果が報告されています。以前の記事でも、子どもが学校でトイレに行くのをいやがるという問題がとりあげられていましたが、子どもの意見を取り入れた、きれいで清潔なトイレが増えれば、そのような問題も減るのかもしれませんね。
普段はあまり意識することも無いトイレですが、11月10日の「いいトイレ」の日を前に、毎日お世話になっているトイレについて、考えてみるのはいかがでしょうか。
