- きょういくじん会議
![校庭芝生化のすすめ―子供たちの笑顔や元気な声が絶えない緑のグラウンドづくり](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/P/4890228586.01.MZZZZZZZ.jpg)
みなさんの身のまわりに芝生はあるでしょうか。芝生が広がる公園での読書や昼寝は、部屋の中とはまた違った心地よさがあります。また、子どもがボールを追いかけて走り回ったり、芝生の斜面で転げたりという光景はほほえましいものです。
一方で、芝生は「維持が難しい」「傷むと回復に時間がかかる」などの理由から、立ち入りが制限されているところも少なくありません。大人にとっても子どもにとっても、あるだけで嬉しい、けれど、管理が難しい…そんな芝生に、あるところで注目が集まっています。
そのある場所とは、“学校の校庭”。これまで、日本の学校の校庭は砂や土もしくは、徒競走で使われるラインなどがあらかじめ引かれているウォークトップ塗装が一般的でした。これらの校庭は管理が比較的容易というメリットがある反面、転んだときの衝撃が大きかったり、大きな石でケガをしたりといったデメリットもあります。
一方、芝生は上でも挙げた理由や先入観によって、校庭の素材として登場することはほとんどありませんでした。そのような、日本人の芝生に対する固定概念を覆す取組みを行っているのがニュージーランド出身のニール・スミス氏です。
ニール氏は「鳥取方式」という方法で、誰にでもできる校庭の芝生化に取り組んでいます。同士が代表を務めるグリースポーツホームページによると、芝生化することの利点として
1.夏芝(バミューダグラスを用い、ポット苗を6月に移植)、冬芝オーバーシーディングにより年中青々とした芝生
2.短期間(3-4ヶ月)で芝生化
3.芝刈りと施肥のみで、年間維持管理費は100円/m2以内
4.除草剤や農薬を一切使用しない:環境と利用者に優しい芝生化が可能
5.専門業者でなく、誰でも施行可能な芝生化
を挙げています。専門技術を必要とせず、しかも低コストで校庭が芝生化されるなら、こんなよい話しはありあません。しかも、このバミュータグラスという種類は、踏圧耐性に優れ、すり切れによる回復も早いという性質があり、まさに校庭に適した品種のようです。
この取組みはさまざまな報道を通して全国に広がりつつあります。ある報道によれば、校庭を芝生化したことで、子どもが転ぶことを怖がらなくなり、全速力で走ることができるようになったとのことです。
校庭を芝生化することで、子ども達が思いきり遊べる環境を整えることが可能になります。さらに遊びの要素としてだけではなく、芝生の維持・管理に生徒自身も関ることで多くのことを学べるのではないでしょうか。メリットだらけの、校庭芝生化計画。学校だけでなく、保育園や空き地など、さまざまな場所で芝生化が進んでいるようです。
芝生が、根をはって栄養を吸収して育っていくように、子ども達にも芝生から多くのことを吸収して欲しいものです。
- 校庭や市民グラウンドの芝生化―文部科学省が推進へ
http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/news/?id=20070301
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