きょういくじん会議
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ラグビー普及の切り札? 小学校でタグラグビーを!
kyoikujin
2008/12/6 掲載
タグ・ラグビーをはじめよう―イラスト図解 遊びとゲームを楽しもう!ニュースポーツ?

 11月22日の土曜日に、東京青山の秩父宮ラグビー場で、ラグビーの日本代表対アメリカ代表の試合が行なわれました。土曜日のナイトゲームということもあり、会場には1万人以上の観客が集まり、たくさんの声援をおくっていました。選手の入場シーンでは華やかな演出がおこなわれ、結果も日本代表の快勝ということもあり、会場に来ていた人は満足して帰ったのではないでしょうか。

 さて、その代表の試合前には、7人制女子日本代表エキシビジョンマッチが行われ、早めに会場を訪れていた人の注目を集めていました。ラグビーなのに7人制? しかも女子? と驚かれる方も多いかもしれません。近年、日本ラグビーフットボール協会では2015年のラグビーワールドカップ招致にむけて、ラグビーの裾野を広げる活動に力を入れています。
 その成果もあってか、ラグビーはルールが難しくて…という人も、激しいぶつかり合いはちょっと…という人も、タグラグビーなどの手軽に楽しめるラグビーに親しむ人が増えてきているようです。

小学校のタグラグビー普及活動

 近年、協会が特に力を入れているのが、小学校へのタグラグビーの普及です。特に今回の学習指導要領の改訂では、 新学習指導要領にタグラグビーが紹介され、より一層普及が進むと協会も期待しているようです。
 タグラグビーのルールを簡単に説明すると、

  • タックル・フィジカルコンタクトは禁止
  • 各自が腰に2本のリボンを付け、これをタグされる(取られると)ボールを放さなくてははならない
  • ボールを前に投げたり、落としたりすると相手ボールになる
  • ボールを蹴ってはいけない
  • レベルに応じて1チームは5人から7人で行なう

などの特徴があり、小学生が取り組みやすいルールになっています。協会では、タグラグビーの指導、用具貸し出しや、インストラクターの派遣、教職員や団体指導員・コーチへの「タグラグビー指導」、「タグラグビーレフリング」の指導も行なっており、普及活動にも熱が入っています。タグラグビーを取り入れたいけど指導方法がわからない、という方は利用してみるのもいいかも知れません。
 また、自治体の中でも磐田市の小中学校グラウンド芝生化のように、学校のグラウンド芝生化にともなって、タグラグビーを取り入れるところも出てきており、子どもたちも非常に楽しみながら取り組んでいるようです。子どもの体力低下が下げ止まったとはいえ、外で遊ぶ機会が減っているのも事実ですから、グラウンドいっぱいに走り回って、ボールを追いかけるタグラグビーは体力づくりにもってこいかもしれません。
 タグラグビーの全国大会も開催されており、各地で熱戦が繰り広げられているようです。いずれはこの大会の出身者が日本代表に! ということもあるかもしれませんね。

 ラグビーの元フランス代表のジャン=ピエール・リーヴという人は『ラグビーは子どもをいち早く大人にし、大人に永遠に子どもの魂を抱かせてくれる。』という名文句も述べています。サッカー人気の陰に押しやられがちなラグビーですが、ボールをつないでのトライの感覚は格別です。機会があれば、子どもたちと一緒に、楕円球に触れてみるのはいかがでしょうか?

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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