きょういくじん会議
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発想力豊かな新語が続々―「指恋」の意味わかりますか?
kyoikujin
2008/12/12 掲載
明鏡国語辞典 携帯版

 突然ですが、みなさんは、最近「指恋」してますか? そもそも「指恋」って何?という声が聞こえてきそう。「指恋」とは、好きな人と携帯でメールすることなのだそう。この「指恋」という言葉は、大修館書店が、国語辞典に載せたい言葉を中高生から募集した「第3回『もっと明鏡』大賞 みんなで作ろう国語辞典!」の受賞作の一つ。作品は、考えられたものが多く、おもしろい。

 大修館書店によると、『もっと明鏡』大賞は、既存の国語辞典では扱っていない言葉を見出し語として、その語釈や解説、例文を全国の中高生から募集するというキャンペーンとのこと。今回で第3回目を迎え、応募総数は6万2805件にも上ったという。気になる言葉に、自分なりの意味と解説をつけ、例文を添えて国語辞典のパーツのつくり、どこにもない「辞書」をつくるという企画は、中高生の発想力や語彙力を鍛えるものといえそうだ。
 単純に見出し語を考えるだけでなく、言葉を定義する力も必要になるようだ。例えば、最優秀作品に選ばれた「ガチ」は、応募作品も多かったという。その中から入賞に選ばれた作品は、説明の内容が決め手になったそうだ。
 そのほかの最優秀作品を見ていくと、「指恋」「ガチ」以外にもおもしろい言葉が並ぶ。例えば、チェンそー=総理大臣がかわること。CHANGE総理の略だという。麻生総理もチェンそーという言葉で学校で話題に上っているかもしれない。シャカ男=電車内でイヤフォンから音漏れしている男の人。音漏れに注意していないと、「あいつシャカ男でKY」と言われてしまうかもしれない。
 最優秀作品にはならなかったものの中でも、おもしろいものは多い。「貶し愛(けなしあい)」「こそアド」「イキリコ豚(いきりコぶた)」など。詳細は、大賞の結果発表のホームページでみることができるので、まずは自分で意味を予想してから、確認してみてはいかがだろうか。

 日本語の乱れを憂う声は多い。文化庁の平成19年度「国語に関する世論調査」の結果についてでも、79.5%の人が国語が乱れていると感じているという調査結果が出ている。
 もちろん、正しい日本語の意味を知り、使うことは大切だろう。だが、きちんとした日本語の意味を知った上で、新しい発想で言葉を考え出したり、使ったりすることは国語力の向上につながるものといえそうだ。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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