修学旅行にもおすすめ? 「歴まち法」始まる
2009/2/12 掲載
- きょういくじん会議
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日本には、歴史ある街並みや、歴史的建造物が多くあることはよく知られていますが、修復作業やその街並みを残すために多額な費用がかかるため、少なくなってきているようです。そんな動きに「待った」をかけるのが、昨年11月に施行された「歴史まちづくり法」(「歴まち法」)。今年1月に5市で認定を受けました。
「歴史まちづくり法」は、市町村が城跡や古墳群などの文化財を中心とした周辺一帯の整備計画を作成。国が認定すれば、歴史的建造物の修復・復元費用の補助や、道路の範囲拡大、伝統行事の開催などについて支援が受けられるというもの。
地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律では、その制度についても詳しく説明されています。今までの「文化財保護法」や「古都保存法」などでは、文化財の周辺環境の整備や、指定都市以外は対象外でした。この「歴史まちづくり法」は、小さな町でも、最低一つの国指定文化財があるという条件はあるものの認定を受ければ周辺の環境整備にまで支援が受けられるということが特徴と言えるかもしれません。
現在、認定を受けている5都市は、石川県金沢市、岐阜県高山市、滋賀県彦根市、山口県萩市、三重県亀山市。金沢市では、金沢城公園の2つの門を復元し、周辺道路の整備や無電柱化を計画しているそうです。国土交通省の事前調査によると、全国で92の市町村が新法の活用に意欲を示したということで、今後様々な知恵を絞って文化財の魅力を生かした取り組みをする自治体が出てくるかもしれません。
修学旅行では、定番と言われる都市もありますが、「歴史まちづくり法」で蘇った町や村を行き先の候補にしてみてはいかがでしょうか。
- 歴史まちづくり法:国、金沢市計画に認定第1号/石川(毎日.jp)
http://mainichi.jp/area/ishikawa/news/20090120ddlk17010616000c.html
この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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