きょういくじん会議
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大学生の食育事情―「お弁当の日」「料理教室」も
kyoikujin
2009/2/22 掲載
弁当の日―食べ盛りの君たちへ (西日本新聞ブックレット)

 最近では、節約、食の安全確保のため、サラリーマンでも自分で作るようになってきたお弁当。学校でも子どもたちが自分でお弁当の献立を考え調理する「お弁当の日」が広がりを見せています。9日の朝日新聞の記事によれば、2001年に香川県の小学校で始まったこの取り組みが今では小中学校だけでなく、大学でも実施されているとのこと。

 給食をクラス全員で食べることの多い小中学校とは違い、比較的自由な大学ではどのように実施するのかと疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。西日本新聞の記事によれば、「お弁当の日」をいち早く導入した九州大学での実施方法は、以下の通りです。

  1. 毎週木曜日の昼休み時間に実施。
  2. 必ず「お弁当テーマ」が設けられる。
  3. 一人一品持ちより形式。
  4. 作れなかった場合は、買ったお弁当でもwelcome。
  5. 休むのも参加するのも自由。

 学生の自主性に任せ、多くて10〜20名程度の学生がお昼休みに集まり、持ちよったお弁当を食べているようです。その様子は、九州大学のお弁当の日ブログで見ることができます。

 このような大学生の「食」に関する取り組みは、各地でも見られます。いくつか大学や地域で行なわれいる大学生の「食育」をご紹介します。
 全国大学生協同組合連合会の「食育のとりくみ」によれば、弘前大学の生協では、食堂の年間利用定期券「ミールカード」を導入したり、自炊を促進するためフリーペーパー『サンデークッキング』を発行したりしているそうです。
 また、京都橘大学では、朝食をしっかり食べさせるために朝食を100円で生協食堂が提供(京都新聞)したり、同府の農林水産部食の安心・安全推進課では大学生を対象に1人暮らしに役立つ料理教室を開催したりするようです。

 このような取り組みの背景には、自炊ができなかったり、節約のためにバランスのとれた食事がとれなかったりする大学生の実態があるようです。小学生のころから「お弁当の日」で料理はばっちり…という子どもたちが増えれば、このような取り組みの必要がなくなる日もくるのでしょうか…。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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