- きょういくじん会議
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麻生首相の支持率がとうとう1ケタにまで下がってしまい、総選挙での政権交代も!?という憶測が流れる昨今ですが、国政に限らず若者の政治離れは深刻なようで、特に地方自治体の議会選挙では若い世代の投票率の低下によって全体の投票率が50%を割ることも珍しくないようです。しかし、そんな状況に一石を投じるべく、1月25日に法政大学で議員力検定のプレ試験が行なわれました。
若者の政治離れの原因としてあげられるのが、だれに投票しても何も変わらない、自分1人が投票したって当選する人は変わらない、という閉塞感があると思います。いわゆる、ジバン(地盤)・カンバン(看板)・カバン(鞄)の3つのバンがあれば受かるといわれている日本の選挙。では逆に能力や資質は問われないの?と子どもに質問されたら皆さんはどう答えられるでしょうか?
1月25日の産経新聞の記事によると、議員力検定のプレ試験には現職議員を含む議会関係者、会社員、学生ら約150人が参加したようで、議員力検定協会でもこの検定をきっかけに市民の人々が政治に関心を持ち、議員と相互に高めあってゆくことを期待しているようです。 実際に受験した議員の方に感想を聞くと、
1 今回が初回だったので当然テキスト等の予習無しなので準備は無理。傾向がつかめたとしても、満点は難しいだろう。
2 地方議員は地方自治・議会の仕組みや最低限の法律知識を持ち合わせていなければならないが、それを計る為の1つのツールとして有効ではないか。
3 同時に、一般の人たちも受験することで、真に力のある代表者(=議員)を選挙で見極めるチカラが有権者にあるのかどうかと言う事も分かるのが面白い点である。
と語ってくれました。
新指導要領では
中学校の新指導要領では、公民的分野の内容(3)、民主政治と政治参加について、
地方自治の基本的な考え方について理解させる。その際、地方公共団体の政治の仕組みについて理解させるとともに、住民の権利や義務に関連させて、地方自治の発展に寄与しようとする住民としての自治意識の基礎を育てる。
とあり、内容の取り扱いに関しては、
調査や見学などを通して具体的に理解させること。
と書かれています。前述の議員の方も、若者が政治に関心を持つ為には、
「一番身近な市議会見学を校外学習等で!」
「投票用紙の正しい書き方を学校で教える!」
の2点が必要であると提案していました。イギリスの政治家、J・ブライスの言葉に「地方自治は民主主義の学校である」という言葉がありますが、子どもたちにとっても身近な、市議会の様子や市役所の仕事などを見学することで、政治のあり方について具体的に理解し、意識を高めてゆくことができるかもしれませんね。
この議員力検定試験は5月に第1回目が予定されていますが、ジュニアの部も準備されているようです。またWEB初級の試験は3月中旬ごろから始まるようです。今後ますます、1人1人が政治に対する意識を高め、選挙の際にもきちんとした判断をすることが必要になってくると思いますが、議員の能力を計る上でも、有権者側のリテラシーを確かめる点でも、この検定が1つの指標となるかもしれませんね。みなさんも議員力検定を受けてみるのはいかがでしょうか?
- 議員力検定協会
http://giinryoku.jp/
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