- きょういくじん会議
3月も半ばを過ぎて、卒業式シーズンもいよいよ終盤。ところで、学校を卒業してからじゃないと参加できない会ってなんでしょう? そう、同窓会ですね。11日付けの産経新聞の記事によると、同窓会に特化して開発されたシステムが注目を浴びているとのこと。インターネットを利用して同窓会会員の個人情報などを管理するシステム、アルセントがそれ。
ちなみに同窓会と言っても、いわゆるクラス会のようなものではありません。高校や大学を卒業した後も定期的に会報を届けてくれたり、卒業生同士の懇親会などのイベントを企画してくれたりする、学校単位で運営されている非営利団体のことです。
しかしこの頃では、母校と自分をつなぐ同窓会と疎遠になっている卒業生も多いようで、資金難にあえいでいる同窓会事務局も増えているとか。卒業生の数に比例して印刷・郵送コストも増大していく一方で、会費納入率は低迷するばかり。そういった背景には近年、住所や勤務先などの個人情報を第三者に知られることへの不安が高まってきたせいもあると考えられています。
先に紹介した「アルセント」は、そういった問題を解決するのをサポートするシステム。どういうものか簡単に特徴を挙げてみました。
- 卒業生には会員IDやパスワードを発行し、個々のページをサイト上に持てる。
- 住所やメールアドレス、勤務先などの情報を自分自身でいつでも更新可能。もちろん、情報公開の有無は自由。
- 最高水準のセキュリティで個人情報を保護。個人情報漏洩保険にも加入。
- 会報や懇親会の連絡などはメールマガジンなどで一括送信。印刷・郵送のコストを大幅に削減できる。
- 同窓会費を納入する場合、ネット上でのクレジット決済も可能。
ネットを利用することにより、卒業生たちが利用しやすく、運営側の労力削減にもなる効率のいいシステム。ブロク形式で、更に会員同士がサイト上で連絡を取れることから、自発的に懇親会やクラス会などのイベント開催が決まるなど、卒業生同士のコミュニケーションを深める大切な場にもなっているとか。
関西の大学・高校を中心に、約30件の導入実績を持つこの「アルセント」。幹事さんたちの心強い味方になるとは思うのですが、ひとつ問題なのはそのコスト。初期費用で約200万円、維持などの年間利用料で約40万円もかかり、少なくとも会員数が1000人程度の規模でないと採算が合わないとか。そのためクラブや同好会などの小さな組織でも導入できるよう、簡易化・低料金化した新システムの開発を検討中とのこと。
無料で母校の同窓会から送られてくる会報や懇親会のお知らせ、ハッキリ言ってろくに読んでいない私(ごめんなさい)には、この同窓会システム、ちょっぴり気になるところです。
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