きょういくじん会議
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夏休みに悩みを解決! 若者向けの相談窓口開設
kyoikujin
2009/8/5 掲載
スヌーピーたちの心の相談室〈2〉「いい子」をやめる法 (講談社プラスアルファ文庫)

 皆さんは、誰にも打ち明けられない悩みを抱えたことはありますか。インターネットや携帯電話など通信技術が発達し、他人とのコミュニケーション手段は数え切れないほど豊富になりました。
 一方で、そのような現代でも孤独を感じる若者は少なくありません。そんな孤独な若者の悩みを少しでも解消しようと、東京都に新しい相談窓口が相次いで開設されました。

あなたの“もやもや”お聞きします−若ナビ

7月28日の産経新聞によると、若ナビは、他人とのコミュニケーションが苦手な18歳以上の若者を対象とした電話相談窓口で、臨床心理士やカウンセラーなどの専門家が人間関係の悩みや孤独感などについて無料で相談にのってくれるそうです。
 しかも、本名でなくニックネームでも相談にのってもらえるということで人に話せなかった悩みを気軽に相談できるのではないでしょうか。

性の悩みに答えます−ティーンズルーム

7月29日の読売新聞によると、ティーンズルームは、性感染症や望まない妊娠の不安などで悩む若者の力になろうと9月23日までの期間限定で渋谷に開設された『街の保健室』です。
 ティーンズルームでは、ティーンズスタッフと呼ばれる大学生のボランティアに相談にのってもらえるほか、有料ながらも一般的な医療機関よりも格段に安い金額で医師や看護師に相談することも可能です。また、希望者は500円〜という手軽な金額で性感染症の検査を受けることもできるそうです。
 治療を要する場合には、専門の医療機関を紹介し、受診を勧める活動も行っています。その場合、相談者がきちんと受診したか確認する方法として「受診確認はがき」を医療機関から受け取り、問題が解決したか最後まで見届けるようにしているそうです。

 開設したNPO法人ティーンズサポートでは、ティーンズルームの特徴として、

*保険証不要
*匿名で検査可能
*ティーンズスタッフによる無料相談
*ワンコインからのティーン向け価格

を挙げています。

 匿名で検査を受けられたり、保険証が要らないので親にバレないなど、不安を抱えたティーンには、「保健室」以上の存在なのかもしれません。ただ、親にバレなければいいのか、この取り組みが性感染症への根本的な解決策なのか、疑問に思われる方もいらっしゃることでしょう。相談に訪れた若者にはこれをきっかけに、ぜひ“性”に対する自覚を強く持ってもらえたらと思います。

 夏休み真っ盛りの今日この頃。小学生の元気な声が街のあちこちに響いています。数年後、彼らが中学生・高校生になった時、やはり同じような悩みを抱えてしまうことがあるのでしょうか。
 そのような時、友人や家族、先生など身近な人に相談するのが一番の解決策でしょう。身近に相談できる人がいない場合、一人で悩むのではなく、今回ご紹介したような、若者を対象とした相談窓口を利用してみるのも一つの手段かもしれません。
 今、誰にも相談できずに苦しんでいる若者がいたら、夏休みを利用して相談する勇気をもってみてはいかがでしょう。一人でも多くの悩める若者が、明るい顔で新学期を迎えられたらいいですね。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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