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“魔法のラーメン”誕生―今日は「ラーメン記念日」
kyoikujin
2009/8/25 掲載
魔法のラーメン発明物語―私の履歴書 (私の履歴書)

 本日、8月25日は「ラーメン記念日」。日清食品が1958年にインスタントラーメン「チキンラーメン」を発売したことを記念したもので、今年で51周年を迎えます。

 開発者の安藤百福氏は、自宅の裏庭に建てた作業小屋にこもり、身近な道具を使いながらチキンラーメンを発明したそうです。そのいきさつについては、自伝である『魔法のラーメン発明物語』(安藤百福著、日本経済新聞社)に、「カップヌードル」の開発秘話とともに紹介されています。
 6月にはTV東京系の経済ドキュメンタリードラマ「ルビコンの決断」で、類似商品の問題や他社商品による食中毒事件で危機に陥った際、それまではあまりなかった全製品に製造年月日の表示を入れる決断をしたことなどが紹介されました。
 (社)日本即席食品工業協会のデータによれば、2008年の1年間に全世界で消費されたインスタントラーメンの数は936億食。日本のインスタントラーメンはアジア地域を中心にイギリスやオランダ、コスタリカなど50カ国に輸出されているとのこと。世界的なヒット商品と言えるのではないでしょうか。

 大阪府の池田市満寿美町には、この発明の工夫を伝える体験型食育ミュージアム「インスタントラーメン発明記念館」があります。「チキンラーメン手作り体験工房」(要予約)ではチキンラーメン作りを、「マイカップヌードル・ファクトリー」では自分の好きな具材をトッピングしてオリジナルなカップラーメン作りを体験することができ、団体見学も多いようです。
 この記念館では“体験型食育ミュージアム”とあるように「黄身返したまご」の作り方などの親子で楽しめるサイエンス・クッキングセミナーをはじめとした食育イベントも開催しています。

 7月には、東京の原宿竹下通りにインスタントラーメン専門店『GOLD 7 TOKYO』が登場し、話題を集めました。インスタントラーメンが看板メニューのカフェで、全国(一部海外のものも)から即席ラーメンを取り寄せ、200種類以上の品揃えがあります。お土産か店内で食べるかを選ぶことができ、店内で食べる場合は、調理代金として280円がかかり、「自家製チャーシュー・メンマ・ネギ・もやし」の基本4点トッピングが付くシステムです。

 インスタントラーメンについては、手軽で美味しく、5年の保管がきくものが開発されるなど災害時や非常時には便利、との声がある一方、商品により違いはありますが、含まれる添加物・塩分・脂肪分の問題などから、過剰摂取による危険性が指摘されているケースもあります。
 ラーメン記念日を機会に、私たちの食生活や食文化について改めて考えてみるのもよいかもしれません。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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