きょういくじん会議
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消費者庁、ライターのCR機能義務づけ検討方向へ
kyoikujin
2009/11/24 掲載
SOTO(ソト) ポケトーチ用ライター PT-01

 冬の本格的な寒さが近づいてきました。寒空の下を背中を丸めて歩いていると、つい暖かいものにすがりたくなるのは人の常でしょうか。
 ですが、そんな季節だからこそ、気をつけなければならないのが、火の始末です。総務省消防庁のデータを見てみても、冬になるにつれだんだんと火災件数が多くなってきていることがわかります。

◎使い捨てライターに規制検討

 そんな中、今月19日に、消費者庁が使い捨てのライターに安全装置をつけることを義務付ける方向で検討を進めているということがニュースで報道されました。東京都商品等安全対策協議会の発表によると、過去10年間に東京都消防庁管轄内で起きた子どもの火遊びによる火災の原因のうち、なんと72パーセントが、使い捨てのライター使用によるものだったそうです。
 使い捨てライターは、どこにでも安価で売っていて、子どもたちにとってもちょっとした興味で簡単に手に入れることができてしまうという側面があります。さらに、押すだけで簡単に火がつくことから、小さなお子さんが落ちているライターを拾って火傷を負ってしまうという事故も起きているようです。
 このような状況を受けて、消費者庁は使い捨てのライターに対して、「チャイルドレジスタンス(CR)」機能を付加すべきであるとの方針をうちだしました。

◎「チャイルドレジスタンス」とは

 あまり聞きなじみのない言葉ですが、簡単に言うと、「子どもが簡単に操作できないようにする」ことです。
 今回の使い捨てライターにあてはめると、点火するために二つボタンを押すようにする案や、強い力で押さないと点火できないようにするという案が挙げられているようです。
 アメリカやEU諸国では、ライターにチャイルドレジスタンス機能を設けることによって、ライターによる死傷事故が半減したという結果もでており、世界的にも注目されています。
 ライターの他にも、飲み込み防止のため、ペットボトルのキャップを押して回さないと開かないようにする工夫など、さまざまな面で、この考え方が適用されています。

 空気が乾燥し、火災が多くなり始める季節になりました。火の取り扱いを間違えると、取り返しのつかない事態にもなりかねません。お子さんと火の扱いについて、もう一度確認しあってみてはいかがでしょうか。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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